社長、with コロナを生きる⑫
こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。 オレンジ・黒・紫、秋の一大イベントに定着した感のあったハロウィンも、 2017年の1,385億円をピークに その経済効果は減少傾向。 with コロナの今年は『密』を避ける為、歴史ある川崎市のパレードもオンラインで実施されるそうですから、10月生まれが故にハロウィンに想い入れのあった私としては、ちょっと寂しい気がします。
私が幼い頃は、クリスマスケーキの盛り付けですらバタークリームが一般的な時代でしたから、ハロウィンをお祝いする文化なんて日本には有りませんでした(笑)。ハロウィンとの初めての出会いは映画の中、1982年12月公開、スティーブン・スピルバーグの『E.T.』です。その後、ハローキティのサンリオが日本初のハロウィン・パレードを開催したのが翌年の1983年、ご存知 東京ディズニー・リゾートでスペシャル・イベントが始まったのは1997年だそうです。
日本のハロウィンの特徴は子供以外の参加率の高さで、大人が仮装して大挙 街に繰り出すのは、海外では考えられないことだそうです。1998年公開の『リング』が代表するように、1990年代後半~2000年代前半の日本は、当時の暗い世相を反映して空前のホラー映画ブーム。その頃に多感な時期を過ごしたミレニアル世代にとっては、ちょっと不気味な特殊メイクも抵抗感の無い、むしろ身近な存在。そこにサブカルから昇格したコスプレとSNSが融合、自らを積極的に発信する大人が増えたのかも知れませんね。興味深いのは ブームが巻き起こったのが、過度な自粛ムード漂う東日本大震災の翌年だった点で、これは実際に統計があって、2011年に560億円だったハロウィン関連市場規模は、2013年には1,003億円と2年間でほぼ倍増しています。
自粛ムードの続く with コロナの2020年秋、炭治郎や禰豆子で渋谷の街が溢れ返ることもなく、異様なまでの盛り上がりを見せていたハロウィンブームも終焉を迎えそうですが、それに取って代わる何かは、デジタルネイティブな若者たちの間で、既に始まっているに違いありません。その胎動に気付けない時点で、ま、私も結構なオジサンになったという事ですね(苦笑)。