社長ブログ

ポストコロナをどう生きる⑫

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。室内に浮遊するウイルスを効率的に換気するには、換気扇はどの位の高さに設置すれば良いのでしょうか?塗装や洗浄工程で使用する有機溶剤の場合は、一般的に空気より重いですので局所排気装置は床面に近い所に設置します。その排気口は逆に屋根から1.5m以上の高さに設置、外部にいる人の健康に影響の出ないよう、大気中に拡散することを求められています。

地球温暖化の原因と考えられる二酸化炭素が、空気より重いにも関わらず地表近くに溜まらないのは、風や気流の影響を受けて拡散されるからです。日本に於いて大気中の二酸化炭素濃度を観測しているのは、綾里(岩手県)、南鳥島(東京都)、与那国島(沖縄県)の3ヶ所で、大気試料の取込口は地上約20mの高さに在るそうです。鉛直分布も調べられていて、日本の都市上空では地表に近い方が、やはり濃度は少し高いみたいですね。

トリチウム水の物性を調べてみると、一般的な水(軽水 : H2O) の密度が 1.0 g/mL、融点 0℃、沸点 100℃であるのに対し、重水(D2Oの場合)の密度は 1.1 g/mL、融点が 4℃、沸点 101℃、トリチウム水(T2Oの場合)では密度が1.9 g/mL、融点が 9℃、沸点 104℃と、それぞれ異なることが分かりました。その比重から考えるに福島の処理水は、かき混ぜなければタンクの中では お行儀よく、軽水・重水・トリチウム水の順番で上から整列しているように思います。

ここに来て、ゴミ焼却場や火力発電所から排出される二酸化炭素の、再資源化技術に実用化の目途が立ったとのビッグニュース。”厄介者” として処分を検討するのは頭の痛いことですが、有益な “資源” として再利用する道が開かれたならば、更に良いアイディアが生まれて来るに間違いありません。なお、私は陰謀論には与しませんので、ウイルスの活用方法については触れません(苦笑)。

※一部、加筆修正しました。

※グラフに誤りが有りましたので、修正しました。

 

ポストコロナをどう生きる⑪

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。「水兵リーベ僕の船~」周期表を調べても、『トリチウム』という元素は見つかりません。『トリチウム』は水素の放射性同位体。通常の水素の原子核が陽子1つで構成されているのに対し、『トリチウム』の原子核は陽子1つと中性子2つ、計3つの核子で構成されていて、『三重水素』とも呼ばれます。『トリチウム』も水素と同様、酸素と結合して水分子を形成。このような分子構造の水を、広義な意味での『重水』と言います。福島で問題になっているのは、この『重水(⊇トリチウム水)』を含む大量の処理水の処分方法です。

海外の原発・再処理施設からも大量の『トリチウム』が海洋や大気に排出されているのは、皆さんご存知の通り。現在、環境に悪影響が有るとの “科学的エビデンス” が無いとは言え、地球温暖化を止める為なら放射性物質を幾らでも垂れ流して良い訳ではないでしょうから、二酸化炭素同様に国ごとの『トリチウム』排出枠を設けて、原発を持たない・持てない国々が、排出枠を売った資金で再生可能エネルギーを開発できるならば、それは素晴らしいことだと思います。

また、蛍光物質を発光させるβ線を放出する『トリチウム』は、一部の時計メーカーの文字盤にも採用されていて、通常の夜光塗料より約70倍明るく10年以上自ら発光し続けることから、太陽光素子と組み合わせて長寿命の電池として利用することも可能だそうです。処理しなければならないと考えるから頭が痛いのであって、有効活用しようと思えば、意外と良いアイディアが生まれて来るかも知れません。

※ 馴染みのある『』を使っていましたが、集合論で使用する『⊇』に修正しました。

 

ポストコロナをどう生きる⑩

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。姿の見えない敵ほど、恐ろしいものは有りません。2011年の原発事故後の放射能然り、今回の新型コロナウイルスも然りです。電子顕微鏡の発明される前の1918~1920年にスペイン風邪が流行した際は、患者から分離された関係のない細菌が病原体と考えられ、誤ったワクチンの開発競争が繰り広げられました。では本当に可視化できれば良いかと言うと そうでもなくて、『富岳』の飛沫シミュレーションでも分かる通り、恐怖の余り呼吸することすら躊躇う人々が続出してしまうかも知れません。地球温暖化の元凶と考えられる二酸化炭素も、私たちには見えませんから困ります。

さて、次世代エネルギーの有力候補として、再び注目を集め始めているのが『水素』です。『水素』は製造方法ごとに “色分け” されていて、化石燃料から作られるものを『ブルー水素』、水を電気分解して作るものを『グリーン水素』と呼びます。私の乗っている燃料電池車に充填してもらっている『水素』はというと、 恐らく化石燃料から製造されたものだと思いますが、肝心の二酸化炭素(水素製造過程で排出される)の回収技術が まだ確立されていない為、『グレー水素』という残念な名前が付けられています(苦笑)。一方、天然ガス(炭化水素)から『水素』を作る際に固体の炭素を生成し、二酸化炭素を排出しない画期的な技術の開発も進められていて、その技術で製造される『水素』は『ターコイズ水素』と命名されました。他にも、日本では受け入れられないと思いますが、原発由来の『ピンク水素』や『パープル水素』なんてのも有ります。勿論、どの『水素』も無色透明、私たちには見えません。

「1ヶ月後には必ず事態を改善させる」との言葉を信じて早や 2ヶ月。3月25日(木)からの聖火リレー再開を前に、2度目の緊急事態延長が決まりました。トーチの燃料に採用されたのも『水素』。それが何色なのかは知りませんが、仮に聖火が灯されたとしても、それが長いトンネルの出口 遥か手前であることは間違いなさそうです。

 

ポストコロナをどう生きる⑨

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。気象庁の発表によれば、2020年の年平均海面水温は、統計を開始した1891年以降で 3番目に高い値を記録。特に日本近海の表面温度は 1.14℃/100年の割合で上昇していて、巨大台風や集中豪雨などの原因と言われています。実はこの海水温の上昇は表層ほんの数十mの話であって、平均の深さが4,750mも有る海全体で見れば、深層に在る大部分の海水の温度は低く安定、海水をかき混ぜれば表面温度は一気に低下し、水の蒸発量も低く抑えることが可能だそうです。パリ協定が異常気象を止めるのが目的であるならば、二酸化炭素削減を声高に叫ぶだけでなく、”海水撹拌技術” の開発も進めてみては如何でしょうか?

さて、中国の雲南省のみならず、日本の岩手県やカンボジアに生息するキクガシラコウモリからも、新型コロナに類似のウイルスが検出されたことは(人間への感染性は今のところ確認されていないようですが)、交差免疫や免疫記憶により、日本人を含むアジアの人々に新型コロナに対する耐性が備わっている可能性を、強く感じさせるものでした。人類の長きに渡る感染症との戦いの歴史から見て、相対的に強い細胞性免疫力等、コロナに何らかの耐性を持つハプロ・グループのみが、アジアで生き残ることが出来たのかも知れません。昨年12月に実施された抗体検査では、東京で陽性率0.91%と依然低い水準で、これを以って集団免疫に程遠いとの解釈も有りますが、抗体を誘導するまでもなくウイルスを撃退している人々の割合が、日本では如何に高いかを示す科学的根拠だと考えています。そんな日本に於いてワクチン接種が “鬼に金棒” と行くかどうか、私には分かりません。

緊急事態宣言下の 1月22日(金)、厚生労働省は通達で『Ct値』を変更、WHOの推奨する30~35回に引き下げたそうです。『Ct値』とはPCR検査に於ける遺伝子の増幅回数(1回毎に2倍に増える)、 40~45回という日本の高い『Ct値』が大量の “冤罪” を生んでいる可能性を指摘させてもらいましたが、その点は解消された模様です。”感染確認” という見せかけの数字が減るだけかも知れませんが、第三波で すっかり委縮した私たちが心の平穏を取り戻すには、よっぽど効果が高そうです。

※誤りを修正しました。【誤】 非常事態宣言 →【正】 緊急事態宣言

※誤字・脱字を修正しました。