社長ブログ

社長、2022年をどう生きる④

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。プラスチックが石油から作られているのは誰もが知っていると思いますが、『尿素』の原料が石炭だということは意外と知られていません。石炭の産出が減った影響として野菜を育てるのに欠かせない『尿素肥料』の価格が高騰、ハウス栽培用の燃料代上昇も手伝って、元々 高齢化問題で苦しんでいた日本の農業が危機に瀕しています。又しても『バタフライ効果』です。

トンガの海底火山噴火が農業に与える影響も気になります。1991年にフィリピンのピナツボ山が噴火した際は、大気中に大量に放出された二酸化硫黄により太陽光が遮られ気温が低下。冷夏の続いた日本では1993年に米を緊急輸入、所謂『タイ米騒動』が起こりました。政府備蓄米を巡って事業仕分けの議論がされたのは2010年のことです。

二酸化炭素は植物の “餌”、大気中の濃度が高い方が植物の育ちは良いですし、実際 ハウス栽培の室内ではCO2濃度は若干高く保たれているそうです。人口爆発と向き合う人類にとって、何がサステイナブルなのか考えさせられてしまいます。 なお、世界各地でポテトが不足しているのは、昨年11月にカナダで発生した水害の影響で、石炭減産とも海底火山とも関係は有りません。

 

社長、2022年をどう生きる③

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。1000年に一度クラスの大規模な海底噴火に至り、熱水噴出孔や海底火山が大気中の二酸化炭素濃度に与える影響について、流石のWMOも無視する訳には行かなくなるのではないでしょうか。2022年の『温室効果ガス年報 』がリリースされるのは 2023年10~11月と暫く先の話になりますが、どんな内容が言及されるか楽しみに待ちたいと思います。

さて、プラスチックが石油から作られているのは誰もが知っていると思いますが、『尿素』の原料が石炭だということは意外と知られていません。石炭の産出が減った影響としてディーゼル車の排ガス浄化装置に欠かせない『尿素水』が品薄になり、特にディーゼル比率の高い韓国では大問題に発展したそうです。このように些細な変化と考えていた事象が、巡り巡って予想しないところで大きな問題を引き起こすことを『バタフライ効果』と呼びます。

以前にもお話しした通り、石炭や石油・天然ガス等の化石燃料は、様々な化学合成物質の原材料としても使われています。身近な例を挙げると、自動車のタイヤが黒いのは『カーボンブラック』という補強材が含まれているからで、『カーボンブラック』は石炭や石油の副生成物を不完全燃焼させて作ります。耐摩耗性の求められる工業用ゴム製品の多くにも、この『カーボンブラック』が使用されているようです。

グローバル・サプライチェーンのあちこちで、綱渡りの品薄状態が続いています。現在の新素材は高機能化が進んでいて、”秘伝のたれ” なしには作れません。流石にタイヤが作れなくなるなんてことは起きないでしょうが、「脱炭素の為に化石燃料への投資を削ったばかりに、ほんの少量の添加剤が手に入らず、脱炭素に不可欠なキーアイテムの製造が不能になる」という、悪夢のような『バタフライ効果』が起きないことを私は祈るばかりです。

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社長、2022年をどう生きる②

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。2021年シリーズはM. フェルスタッペンがドライバーズチャンピョンを獲得し、パワーユニットサプライヤー(今はエンジンサプライヤーとは呼ばないらしい)としてのF1参戦を終了するホンダが有終の美を飾りました。

私の世代がホンダF1で思い出すのは やはり、マルボロカラーを纏ったマクラーレン・ホンダですね。アラン・プロストにアイルトン・セナ、ゲルハルト・ベルガー。中島悟が乗ったティレル・ホンダも格好良かった。懐かしいです。フルコンストラクターとして参戦した2000年代の活動は、あまり詳しく知りません。2010年以降のF 1の世界を牽引し、ホンダのパワーユニットを搭載するレッドブルと2021年に激しくタイトルを争ったメルセデスAMG、実は この時 撤退したホンダF1の遺産を継承したチームなんだそうです。今回のチームはレッドブルに引き継がれ、ホンダ二輪部門が2022年以降のサポートを行うようですね。

ところで弊社のマシンはというと、20,000km走破を前に『パワーシステム点検』を示すオレンジ色の警告が点灯、2022年初からピットストップを余儀なくされることとなりました。元々、”社会実験” に参加するテストドライバーのつもりで乗り始めた車ですから、この程度のトラブルは織り込み済み。ホンダがクラリティの生産を終了したのは残念ですが、FCVを諦めたとは発表していません(今後はGMと共同開発?)。脱炭素社会の実現に向け、私の残した走行データも次の開発に活かして貰えると嬉しいです。

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社長、2022年をどう生きる①

明けましておめでとうございます。㈱昭和技研工業の岩井です。新しい年が始まって数日が経過、幾つかの協力工場さんやサプライヤーさんと御挨拶をする機会を頂戴し、長引くコロナ禍に苦戦しながらも奮闘する皆さんの姿に沢山の勇気を頂きました。素晴らしい仲間に恵まれて私たちは本当に幸せです。

昨年秋から受注が回復。オミクロン株への感染防止に重点を置きながらも、暫くは忙しく仕事に没頭できる日々が続きそうです。長年ご愛顧頂いているお客様にも、感謝の言葉しか有りません。

さて、2022年をどう生きるか? カーボンニュートラルに向けた次世代技術の開発にも力を入れなければなりませんが、先ずは残された宿題を済ませなければなりませんね。溶接作業場の衛生管理対策として局所排気装置の設置が 2月初、107.16kW相当の太陽光パネルを増設し発電を開始するのが 6月の予定です。完成の暁にはブログでもご報告させて頂こうと思いますので、お楽しみに。

今年も宜しくお願い致します。

※一部の表現を変更しました。

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