社長ブログ

社長、with コロナを生きる⑨

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。 2003年 4月にペイオフが解禁されると、翌月りそなグループに公的資金が注入され、弊社のメインバンクも実質国有化されることとなりました。所謂『りそなショック』です。埼銀時代からお世話になっている我々からすると、不良債権処理を急ぐ小泉・竹中体制の下 “アレンジ” された縁組の結果、貧乏くじを引かされたという格好で、当時、埼玉県民の間には被害者意識が かなり強かったと思います。 それから12年余り、関係各位の皆さまのご努力により2015年 6月に公的資金を完済、 りそなグループは日本の金融業界の先頭を走る存在に生まれ変わりました。2018年11月には、埼玉りそなの前身 『武州銀行』設立から数えて100周年を迎えられ、上尾支店で催された式典には私もご招待頂きました。同じ苦難の時代を戦い抜いた一人として、感慨深いものが有りましたね。

少し話は逸れますが、バブルの後遺症に苦しんでいた弊社にとって、2003年は “しがらみ” を断ち切る上で、非常に重要な合意に達した 1年でもありました。当時、総務・経理の仕事をしていた私は裏方として深く関与していた案件ですし、その意義については充分理解しております。with コロナの今だからこそ、教訓として語り継ぐべきとの気持ちも有りましたが、今回ここに取り上げるのは控えさせて頂きます。いつか適切な機会が訪れたら その際に、お話しさせて頂くことも有るかも知れません。

10月になりました。新型コロナウイルスを相手に こみ上げる怒りは やり場を失い、どんよりとした空気が世の中を覆い始めています。景気低迷が続く中、中小・零細企業が最後に頼りにするのは、地域に根差した地方銀行や信金・信組です。 そして残念ながら、数年を待たずして不良債権が問題となる可能性も高いです。『貸し渋り・貸しはがし 』、最近の若手行員の皆さんは、平成版『半沢直樹』の世界を実際に経験したことが有りません。人道に悖るような過ちを繰り返さない為に、予防的に資本注入・地銀再編を推し進めるのだとするならば、それは悪くはない選択肢なのかも知れません。

※表現を一部変更しました。