まだ続くの?社長の謎解きシリーズ③
こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。双子の海幸彦と山幸彦には、もう 1人兄弟がいるという設定で、その名は『火須勢理命(ホツセリノミコト)』。古事記では物語に絡んでこない正体不明の存在なのですが、日本書紀の一説によると『火闌降命』または『火酢芹命』と書いて、それは海幸彦と同一人物だと説明しています。海幸彦が 2人いると言うのは一体どういうことなのでしょうか?或る日、海幸彦と山幸彦は “釣り針” と “弓矢” を交換し、お互いの職業を入れ替えた後、山幸彦は海で失踪してしまいます。3年後に『綿津見の宮殿』から戻ったとされますが、何か怪しくありませんか?山幸彦 不在の間、何らかの秘密の工作が進められていたと考えることも可能です。『火須勢理命』とは何者なのか?『海幸山幸』の物語には、重大な歴史の真実が隠されているに違いありません。
一方の『中大兄皇子』と『大海人皇子』兄弟も疑惑だらけです。皇極天皇が『舒明天皇』と再婚したのが626年であるならば、626年生まれの『中大兄皇子』も前夫の『高向王=蘇我入鹿』の息子だった可能性は否定できません。更に『額田王』と2人の “三角関係” のエピソードは、漫画家・あだち充の代表作『タッチ』のように、兄弟が見分けがつかないくらいソックリの、双子だったことを連想させます。そこで当ブログでは、「祭祀を司る『海部氏』に預けられたのが、海幸彦こと双子の兄の『大海人皇子』、宮廷で崇仏派の父・蘇我入鹿に仕えたのが、山幸彦こと双子の弟の『中大兄皇子』と仮定し、推理を進めさせて頂きます。
この説に従うと『中大兄皇子』には、蘇我入鹿を殺害する動機が見つかりません。動機が有るとしたら、里子に出されたことを恨む『大海人皇子』の方です。そうなんです!何処かのタイミングで 2人は “釣り針” と “弓矢” を交換した。つまり、乙巳の変で蘇我入鹿を殺めたのは、『中大兄皇子』に成り済ました『大海人皇子=海幸彦』。彼が逃亡し身を隠す間、犯人に仕立て上げられた『中大兄皇子』が、無実の罪で牢獄に閉じ込められることとなった、もう一人の『大海人皇子=海幸彦』。ここに ” 2人の海幸彦” のトリックが成立するのです。