社長ブログ

社長、2022年を振り返る④

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。「来年の 3月までが、超低金利を長期で固定して資金を調達できるラストチャンス」との持論を展開して来た私にとっても、今回の日銀の実質的な利上げ決定は想定より早いタイミングでしたから、不意を突かれたと感じている金融関係者の皆さんも多かったことでしょう。利上げに原発・防衛増税と やけに唐突。外圧?

さて、今年の大河ドラマは面白かったですね。私が父から仕事を引き継いだ頃、会社の先輩方は正に『鎌倉殿の13人』のような “曲者” 揃い。喧嘩するのに仲が良く、腹の中では何を考えているか分からなくとも、外圧には結束して『いざ鎌倉』。そんな『坂東武者』のような荒くれ者が自らの夢を追い求め、社内は活気(殺気?)に満ち満ちていました。「先代は良き仲間に恵まれて第二創業に成功した」というのは錯覚。日本の高度経済成長期のもう一つの側面です(苦笑)。

兎にも角にも2022年は、ドラマを超えるような想定外の出来事 満載の一年。2020-2021年のコロナ禍を何とか無事に乗り切って、”さあこれから” というタイミングで、出鼻を挫く物不足とインフレの嵐。もっとも、第二創業が成長軌道に載ったのも、第二次オイルショックの『狂乱物価』が切っ掛けだったそうですから、物は考えようで、2023年の展開が楽しみになって来ました。

「今年の大河で誰に似ていると思う?」と問われ、自分が強いて名前を上げるなら、脚本の三谷幸喜さんかな(笑)。皆さん、良いお年をお迎えください!

 

社長、2022年を振り返る③

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。中国がゼロコロナ政策を事実上放棄。中国共産党の将来を担うであろう若者達が あちこちで行動を起こし、流石に無視出来ないということになったのでしょう。一党独裁体制とは言え、党内で民主主義が機能しているのだとしたら素晴らしいことで、プラットフォーマーと国家機関が結託して言論統制の行われる西側民主国家と比べて、どちらが風通しの良い体制なのか分からなくなります。

さて、2022年、私は『コロナ脳』という少し強い言葉を使って、コロナ禍からの脱却を訴え続けて来ました。所謂 日本のコロナ第八波の実態は、日本ECMOnetさんの提供している『COVID-19重症者におけるECMO装着数の推移』を見て頂くとして、政府は速やかに新型コロナの感染症法上の位置づけを、2類相当から5類若しくは それ以下に下げるべきです。季節性インフルエンザ並みに落ち着いた感染症の医療費に、私たちの納めた税金が湯水のように使われる現状を、これ以上 看過する訳には行きません。

防衛増税についても然り。最悪のシナリオを描き人々の恐怖心を煽っては、自己の利益を最大化しようとする多種多様な勢力が背後に見え隠れします(製造業を営む以上、弊社のような中小も全く無関係とは言い切れないのが、心苦しいところでは有りますが)。中国の若者達には是非、力による現状変更が如何に周辺地域の安定を損ない、祖国にとってもどれだけ不利益になるかについて、中国共産党幹部の皆さんに訴え掛けて頂きたいです。

※表現を一部変更しました。

 

社長、2022年を振り返る②

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。夢のような宴の時間も終わり、現実の世界に引き戻されると、家計を直撃する値上げラッシュ。電気代も上がるそうで、ものづくりの世界、例えば鋳物屋さんの場合は製造原価の 1割以上が電気代だと言われていて、その他の部材でも来春から値上げとの情報を得ていますから、私たちのビジネスへの影響も避けられそうにありません。

ロシアをエネルギー市場から締め出すのが目的だとするならば、戦争が終わっても天然ガスや原油が逼迫した状況は変わらないでしょう。頭の痛い問題です。エネルギーを巡る縄張り争いの背景に、脱炭素の流れがあるのは間違いのないところ。昨年の12月のブログの中で、『二酸化炭素悪玉説』の一つの根拠とされる、金星の観測記録そのものが “でっち上げ” なのではないかと、旧ソビエト連邦の宇宙探査『べネラ計画』のお話を致しました。プーチンがウクライナに侵攻を開始する約 3ケ月前のこと。何故あのタイミングで こんな話題を取り上げようと閃いたかは、自分でも定かではありませんが、又しても “虫の知らせ” かと思うと背筋が凍ります(苦笑)。

緑化駐車場整備の関係で木々を伐採した分、新たに 3本の桜を植えました。弊社では その他に、コニファーの生垣と16.38kWの太陽光パネルを、春までに設置する予定なのですが、世界の気候変動対策のトレンドは、今後『緩和と適応』から『ロス・ダメ』に移行するのだそうです。発展途上国の受ける損失・被害を、二酸化炭素を長年 排出し続けた先進国が補償するというもので、日本の負担は年間で14兆円にも上るとも言われています。なんだかなぁ…

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社長、2021年を振り返る① https://www.sgk-p.co.jp/blog/8324/

社長、コロナ騒動を振り返る⑥ https://www.sgk-p.co.jp/blog/4033/

社長、大いに悩む⑭ https://www.sgk-p.co.jp/blog/9667/

※表現を一部変更しました。

 

社長、2022年を振り返る①

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。スペイン戦 後半開始から 3分、三苫・前田・伊東の積極的な守備が相手のミスを誘い、ペナルティエリア外側から、堂安の同点ミドルシュート。ドイツ戦 同様に途中交代の選手が躍動、試合の流れを引き寄せます。

その 3分後には、権田からのロングフィードを伊東・田中・堂安が細かく繋いで、右サイドからディフェンスラインとキーパーの間のスペースを狙った鋭いグラウンダーのセンタリング。ファーサイドから前田・三苫が飛び込み、折り返しをニアサイドから詰めていた田中が押し込みました。後方ではフリーの鎌田・伊東もこぼれ球を狙っていましたから、厚みの有る完璧な速攻だったと思います。

今年の流行語大賞は『村神様』だそうです。ホームラン56本のヤクルト村上宗隆選手、今年も二刀流で大活躍の大谷翔平選手に続き、2022年は日本の若きスポーツ選手達が大活躍です。森保ジャパンのメンバーも、顔と名前が一致する選手が少しずつ増えて来ましたよ(笑)。

今夜のクロアチア戦、歴史を作りましょう。

※誤りを訂正しました。 【誤】伊藤→【正】伊東

 

社長、一歩踏み出す⑧

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。前評判はイマイチだったようですが、経口治療薬『ゾコーバ』が承認されたことで、ワクチン・検査キットと合わせた “三種の神器” が出揃って、日本に於いても、コロナ禍の終わりを告げる準備が ようやく整ったと思います。

医療関係者の皆さまのご苦労に改めて感謝を申し上げると共に、日本の社会・経済活動の正常化に向け、何人も “ゴールポストを動かす” ことの無いよう お願いしたいと思います。

私と同い年、54歳の森保監督率いる代表チームも前評判を覆して、初戦で強豪ドイツを撃破。途中出場で得点をあげた、堂安・浅野両選手のコメントが頼もしい。ブラジルから檄を飛ばす、闘莉王の熱い魂が乗り移ったかのようです。

私たち ㈱昭和技研工業も、チームとして闘う気持ちと、共に闘う仲間を信じる心を忘れません。

※闘莉王さんは、ワールドカップ期間中、日本に帰国していたようです。

 

社長、一歩踏み出す⑦

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。私が代表取締役に就任した際に作った弊社の経営理念には、『闘う』という言葉が 2回出て来ます。実はこれ、長年 “Jリーグのお荷物” と言われた地元埼玉の浦和レッズが、天皇杯連覇やACL優勝などチームとして躍進した際の立役者の一人、田中マルクス闘莉王選手の名前から一文字もらったものです。

さて、開幕が近づいているのに、今一つ盛り上がりに欠けるカタールW杯。YouTubeを観ていて気付いたのが、豊富なタレントを集めながら惨敗したドイツW杯の “犯人探し” に関するコンテンツの異常なまでの視聴回数の伸び、つまり日本のサッカーファンは2006年から気持ちの整理がつかないまま、一歩を踏み出すことが出来ていないのではないかということです。

『アテネ経由ドイツ行き』ドイツW杯に向け、1999年のU-20で世界を驚かせた所謂『黄金の世代』中心のチームを編成する為、アテネ五輪を “踏み台” にしてまで臨んだドイツ大会(アテネ五輪では、小野-高原のホットライン先にありきの選手選考により、アジア予選でキャプテンを務めた鈴木啓太選手が落選。攻守のバランスを失ったチームは崩壊し、五輪では 3試合で 7失点を喫した)。そこまで御膳立てした筈が、ドイツ本番で『黄金の世代』はチームの主軸から外された挙句、敗戦の将からも『腐ったミカン』と “戦犯” 扱いされる始末。チームで孤立したとされる中田英寿は、これを機にサッカー界との別れを告げました。

啓太と伸二という浦和レッズに所縁の有る、スター選手(後に高原も浦和に加入)を巻き込んだ一連の代表選考のゴタゴタ、表立って選手を個人攻撃をする人は居ないと思いますが、今なお、サッカーを愛する埼玉県民に暗い影を落とし続けているんです。

今回の代表メンバーについては、御免なさい、年寄り以外 殆ど顔と名前が一致しませんが(苦笑)、皆さんの活躍を期待しております。閉塞感の漂う こんな時代だからこそ、新たな風をカタールの地から日本に送り届けて頂きたい。

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社長、五輪に思いを馳せる⑥ https://www.sgk-p.co.jp/blog/3685/

※表現を一部変更しました。

 

社長、一歩踏み出す⑥

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。ゴッホやモネの作品を標的とした “ご乱行” は、コメントに値しないので黙殺するとして、環境活動家の皆さんの祭典が今年も開催されています。それに先立ち、『WMO温室効果ガス年報 (抜粋)』が気象庁のホームページにアップされましたので、ここでは温室効果の寄与率66%の二酸化炭素について、私の注目した点をご紹介させて頂きます。

2021年の二酸化炭素の増加量は年平均値にして2.5ppmで、世界的な経済活動の再開により、人為的な排出量が前年比で 6%増えたにも関わらず、2020年の増加量と同じだったそうです。昨年の報告(2010~2019年)では大気 約46%、海洋23%、陸上31%とされていたCO2の蓄積先が、今年の報告(2011~2020年)は大気 約48%、海洋26%、陸上29%に変化。前年は0.4%とされていた『残差(蓄積先が特定されなかった割合)』は、今年 3%に膨れ上がりました。企業人としては 3%もの “使途不明金” が発覚したら、徹底調査するのが普通の感覚ですよねぇ(苦笑)。

遡って調べると、この『残差』に関する記述が始まるのは2018年の報告書からで、5%(2007~2016年)、4%(2008~2017年)、4%(2009~2018年)と推移し、2021年の報告が例外的に少なかったようです。恥ずかしくないんでしょうか?人為的排出が前年より 6%増えたにも関わらず、大気中の増加に変化のなかった2021年のデータが、『残差』に反映されるのは2023年の報告書です。この “辻褄合わせ” と見られても仕方のない数字がどう変化するか、今後も注目して行きましょう。

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時代遅れですがなにか?⑤ https://www.sgk-p.co.jp/blog/8116/

社長、2021年を振り返る② https://www.sgk-p.co.jp/blog/8496/

 

社長、一歩踏み出す⑤

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。20年以上 愛用していた腕時計が、ようやく手元に戻って来ました。動かなくなったのが運悪くコロナ禍の行動制限中、取り敢えずはスマホで用が足りたので、そのまま棚に置きっ放しになっていたのを、先日 修理に出していたんです。

電池の交換。それから、日付を送る機械仕掛けの部分も修理しました。なんでも、針を操作してはならない時間帯というのが有って、その間に日付を調整しようと早送りをすると、内部の歯車の突起が欠けて壊れるみたいです。久々に はめる腕時計は ずっしりと重く、デジタル表示に慣れてしまった脳みそは、アナログの文字盤の意味を上手く認識してくれません。2年半は長かったと、改めて痛感させられています。

コロナ・戦争・円安・インフレと、世の中は我々の力では どうにも変えられない事ばかり。とは言え、時計の針を巻き戻すことは出来ません。一歩一歩、前進あるのみです。

 

社長、一歩踏み出す④

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。現生人類のゲノムの 1~4%くらいはネアンデルタール人に由来しているとして、では残りの96~99%はホモ・サピエンス固有のDNAかと問われると私は ちょっと疑問で、恐らくは その殆どの部分はホモ・サピエンスとネアンデルタール人で共通。旧人は 4万年前に滅んだことになっているので、建前上はホモ・サピエンスのDNAと呼んでいるだけで、実際はネアンデルタール人から引き継がれていたとしても、誰にも区別が付かない気がします(素人の妄想です)。

さて、この冬はインフルエンザが流行しそうなので、私は予防接種の予約をしました。デルタ株までは新型コロナが圧倒的に優勢でしたが、オミクロンが主流になって以降 状況が一変したみたいです。そのオミクロン株の発生源、通説では南アフリカの免疫不全患者が多い地域と言われて来ましたが、新型コロナの系統樹上の位置付けは良く分かっていません。武漢で新型肺炎のアウトブレイクが起きた当初から、強毒・弱毒の 2種類の別のウイルスが存在したとの研究も有って、その一つがオミクロンの原形とも言われています。

2種類の新型ウイルスが軌を一にして同時に流行を始めるって、野生動物由来の『自然発生説』では考えづらいですよねぇ。研究室から誤って漏れたとするならば、2種類が 3~4種類であっても説明が付きます。実際にドイツ人研究グループからは査読前のプレプリントだそうですが、新型コロナウイルスのゲノム配列に人工的に作成されたウイルスに独特の規則的なパターンを発見したとの報告も。もし仮に、仮に誰かが故意に人工ウイルスを撒いたとするならば、弱毒と強毒の 2種類が存在することは一体 何を意味するのでしょうか?

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社長、歴史に学ぶ⑧ https://www.sgk-p.co.jp/blog/1547/

社長、with コロナを生きる⑲ https://www.sgk-p.co.jp/blog/6264/

 

社長、一歩踏み出す③

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。北東アジアの安全保障については、北から飛んで来たミサイルの数を数えれば明らかで、前大統領のトランプ氏に軍配です。ウクライナ停戦への道筋は見通せず、ここに来て長年の同盟国サウジアラビアとも喧嘩を始めるなど、『多国間主義』という価値観の押し付けに限界が見えて来たところで、アメリカの中間選挙が行われます。バイデン政権の通信簿、結果によって将来を大きく左右される私たち日本人にも、一票を投じる権利を頂きたいところです。

民主主義って不思議です。ロシアのプーチン大統領が曲がりなりにも選挙で選ばれているのに対し、EUの政策決定を主導する欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は、加盟各国の民意を代表した存在では有りません。日本と同じく議院内閣制のイギリスで新たに選出されたリズ・トラス首相は、出だしでつまづき その命運は早くも風前の灯火です。

私はロシアの 4州併合の根拠とされた住民投票が有効だとは思いませんが、仮にEU各国が住民投票を行ってロシアに併合を願い出れば、プーチンの大願成就。ウクライナの戦火は鎮まり、欧州が直面するエネルギー問題も解決します。ロシアの人口が1.4億人であるのに対し、EUの総人口は5億人を超えますから、EU併合後の次期ロシア大統領選挙は、圧倒的大差で独裁者を排除することが可能となります。

因みに、欧州委員会委員長の首を挿げ替えるには、欧州議会の不信任決議が必要。欧州議会議員選挙は5年に一度実施されます。

※間違いを訂正しました。【誤】首を差し替える→【正】首を挿げ替える

 

社長、一歩踏み出す②

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。「泰平の眠りをさます上喜撰 …」水際対策が大幅に緩和され、”攘夷派” の皆さんはマスクなしの異国人に神経を尖らせているようです。このままでは日本が 2類相当だ 5類だと議論しているうちに、WHOがパンデミックの終息宣言を出し兼ねません。あのテドロスさんに先を越されるのを想像すると、あぁ情けない…

観光業に飲食業・小売業、コロナ被害の大きかった業界にとって、インバウンド消費の回復は大歓迎かと思いきや、急激な需給バランスの変化に対応出来ないのは何処も同じ。人手不足に経験不足、心も体も準備不足で『お・も・て・な・し』どころではないようです。

製造業に従事していると、一見 何でもない作業にも多くのノウハウが隠されていることに気付きます。マニュアルには書き表せない長年の経験に裏付けられた “技” が事実存在していて、それは時間を掛けて積み上げて行くしかありません。扱う製品が大きく重くなればなるほどに、ちょっとしたミスが人の命に関わる重大事故に繋がりますから、より一層の慎重な対応が求められます。

観光ビジネスや工事現場での、痛ましい事故が目立ちます。若者が質・量ともに充分な経験を積むには、コロナ禍の 2年半は長過ぎました。ベテランと共に力を合わせ、焦らず欲張らず、一歩ずつ前進して行きましょう。

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社長、プールで泳ぐ⑦ https://www.sgk-p.co.jp/blog/1409/

 

社長、一歩踏み出す①

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。新型コロナ第七波の収束が見えて来た今、私たちに残された課題は『コロナ脳』を克服することでしょう。2年半も続く習慣からか、人気のない屋外でも ついマスクを着用しそうになる私ですが、必要のない場面では出来る限りマスクを外すよう心掛けています。どんなシチュエーションでマスクが必要か・必要ないか?詳細については、厚労省のホームページを確認して下さいね。

多くの人が既に気付いていると思いますが、芸能ニュース等を追い掛けても分かる通り、コロナに罹る人は何回も罹るし罹らない人は罹らない、そんな傾向が見えて来ます。その人の行動様式に問題が有るというよりも、体質によってコロナに感染し易い・感染し難い というのが、存在するとしか思えません(私見です)。

HLA型の件はブログの中で何度もお話して来た通り。ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝的特徴が、コロナ予防に一役買っているのではないかという “とんでも仮説” も お伝えしました。そんな絶滅した人類のDNA研究を主導した、沖縄科学技術大学院大学のスバンテ・ペーボ教授が、2022年のノーベル生理学・医学賞を受賞。何だか自分のことのように嬉しいです(笑)。

ここに来て、西欧人の “ネアンデルタール愛” が止まりません。日本人が縄文人好きなのと よく似ています。

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社長、五輪に思いを馳せる⑤ https://www.sgk-p.co.jp/blog/3297/

しばらくコロナとどう生きる⑧ https://www.sgk-p.co.jp/blog/7207/

 

社長、大いに悩む⑯

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。現代日本人のルーツに関する『三重構造モデル』について、話が中途半端に終わっていたので、今回は その続き。モデルを単純化する為に、先土器時代から東アジアに生息していた民族を、縄文系と大陸系に分類します。日本付近など沿岸部に住んでいたのが Ⓐ100%縄文系の人々、中国の内陸部に住んでいたのが Ⓑ100%大陸系といった具合です。

縄文時代に日本列島が大陸から切り離されると、日本の人々が Ⓐ100%の縄文系、所謂『縄文人』という特異集団を維持して来たのに対し、朝鮮半島に残った人々では Ⓑ100%大陸系との混血が進み、Ⓒ50%縄文・50%大陸の人々が登場します。弥生時代になると、朝鮮半島から Ⓒ50%縄文・50%大陸の人々が日本に渡来して Ⓐ100%縄文系の人々と混血、結果、Ⓓ75%縄文・25%大陸の人々、所謂『弥生人』が誕生します。この頃の朝鮮半島では、Ⓒ50%縄文・50%大陸の人々とⒷ100%大陸系の人々の間で更に混血が進み、Ⓔ25%縄文・75%大陸の人々が生まれます。彼らが現代韓国人のルーツと考えられますが、当時の物とされる人骨のゲノム解析は まだ行われていないようです。

古墳時代に入ると、Ⓓ75%縄文・25%大陸の人々が暮らす日本列島に、Ⓔ25%縄文・75%大陸の人々が朝鮮半島から渡来・混血が進んで、Ⓕ50%縄文・50%大陸、現代日本人のルーツとなる所謂『古墳人』が形成されたという訳です。縄文時代初期の朝鮮半島南部に暮らした Ⓒ50%縄文・50%大陸の人々と、現代日本人の遺伝的特徴の類似性は、このような偶然によって もたらされたのではないでしょうか(私見です)。

古の時代に想いを馳せると、世の中を分断する色々なことが馬鹿々々しく見えて来ます。こんな日くらいは余計なことを考えず、故人の魂を弔っても良いのではないかと思うのですが…

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社長、大いに悩む⑬ https://www.sgk-p.co.jp/blog/9645/

社長、大いに悩む⑦ https://www.sgk-p.co.jp/blog/9400/

 

社長、大いに悩む⑮

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。私の住む上尾市に『幸せの青い鳥』が姿を現したのは、昨年の 9月初くらいのことでしょうか。デルタ株が蔓延する中 強行された東京オリ・パラが終盤を迎え、私が二回目のワクチン接種を受けた前後と記憶しております。

昼夜 構わず大音量で鳴く鳥の音は初耳で、最初は何事かと思っていた私も、次第に その美しい歌声に魅了されて行きました。「もし感染したら、自分だって死ぬかも知れない。」緊迫の自粛生活が続く中、彼女の声を聴くことが唯一の心の安らぎだったと言っても、過言ではありません。

国を挙げてのワクチン接種が功奏したか、或いはウイルスが自壊したかは定かでは有りませんが、10月には新型コロナ第五波は収束に向かい、世間が明るい空気に包まれ始めた頃、彼女は姿を消し その歌声を聞くことはなくなりました。

後で調べてみると、その正体は『イソヒヨドリ』という、本来は海岸沿いに住む野鳥であることが分かりました。大きな声で さえずるのは崖の上から縄張りを主張する為で、最近は八王子など高層ビルの増えた内陸部にも進出しているようですね。冬が近づくと暖かいところに移動する習性があり、オスは鮮やかな青い体色を持っています。

実際に姿を見ることが無かったので、歌声の主がオスだったのかメスだったのか定かでは有りませんが、我が家では彼女を『幸せの青い鳥』と呼び、再会を心待ちにしていたんです。朝起きて窓を開けると、今年も聞こえて来ましたよ。コロナの終わりを告げる歌声が。

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東京オリ・パラ始まる⑧ https://www.sgk-p.co.jp/blog/7750/

東京オリ・パラ終わる② https://www.sgk-p.co.jp/blog/7830/

社長、2022年をどう生きる⑥ https://www.sgk-p.co.jp/blog/8791/

※誤りを修正しました。

 

社長、大いに悩む⑭

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。今はツクツクボウシが鳴いています。秋になるとコオロギが大合唱を始め、工業団地に季節の訪れを感じさせてくれます。第一工場と第二工場に分かれていたのを、集約する形で現在の本社工場に移転してきたのが、約29年前の平成 5年 4月のことです。

新工場の敷地には広い緑地が出来ましたが、翌年 私が入社した時には、誰が どう管理するか決まっていなかったようで、芝生には雑草が伸び放題。先代の社長からは除草の予算も貰えず、夏の暑い中、若手だった私と総務のメンバーの 2人で、汗だくになりながら草刈りをしたのを、とても懐かしく思い出します。

当時、若木だった 3本のケヤキも、今や両手を伸ばしても抱えきれない太い幹、随分と逞しく成長したなと感じます。果たして自分はケヤキと同じくらい、立派に成長できたのでしょうか?

実はこの度、未来への積極的投資の一環として、この緑地を緑化駐車場として再整備、3本のケヤキの木を含め全ての植栽を伐採することになったんです。新たな一歩を踏み出すための決断とは言え、30年近い時間を共に過ごした分 思い入れも深く、私としてはセンチメンタルな気持ちで一杯です。最後のチャンスになるかも知れないと思い、何枚かの写真に収めました。青い空に緑が映えます。

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社長、with コロナを生きる⑯ https://www.sgk-p.co.jp/blog/6104/

 

社長、大いに悩む⑬

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。DNA解析技術の飛躍的向上より、現代日本人のルーツが書き換えられつつあります。日本列島で独自進化した縄文人と弥生時代に流入した渡来系の混血によるとする、従来の『二重構造モデル』とは異なる、古墳時代にも大陸からの大量移民が有ったとする、謂わば『三重構造モデル』です。干ばつによる飢餓や騒乱を切っ掛けに滅亡した王朝が、中国には 5つ有るとされています。それによって生じた難民たちの一部が、海を渡って日本列島に辿り着いたのかも知れませんね。

ところが その一方で、日本の縄文時代前期に当たる6,300年前、朝鮮半島の南部に暮らしていた人の骨から採取したDNAの分析結果が、かなり衝撃的なものであったことは何故か報道されていません。その遺伝的特徴は現代日本人(≒古墳人)に そっくり、縄文系と大陸系の混血の人々が暮らしていたことが明らかになったのです。先土器時代には日本列島は大陸と繋がっていた訳ですから、元々 朝鮮半島にも縄文人が棲みついていて、6,300年前には大陸系との混血が かなりの割合で進んでいたと考えれば何の不思議もないのですが、一部の学者さんやメディアには発表を躊躇う “不都合な事実” と映るようです。

それはそれで良いとして(苦笑)、中国の一部では干ばつから一転、大雨による洪水リスクが高まっているそうです。歴史が繰り返すとするならば、列島の先住民として寛大な心を持って、私たちは彼らを受け入れるべきなのでしょう。

※間違いを訂正しました。【誤】6,300万年前→【正】6,300年前

 

社長、大いに悩む⑫

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。8月に走行距離23,000キロを過ぎたところで燃料電池スタックの交換。年初のバッテリーユニット入れ替えに続く大規模メンテナンスで、月末にはリフレッシュされた状態で車が戻る予定です。

耐久性の問題は、2019年のリース開始当初から想定されていた事なので、運転する側としては全く不満はありません。実際に高価な主要パーツの交換に立ち会ってみると、寧ろ、脱炭素に向けた次世代技術熟成の為に、これ程までの時間と お金を費やすトップメーカーの姿勢、そして そこで働く技術者の皆さんの情熱に、本当に頭が下がるばかりです。とても刺激を受けます。

大雨や干ばつなど、世界各地で異常気象が続いています。自分たちに何か出来ることはないのか?日本の製造業の一員として これからも、責任ある態度で仕事に取り組んで行かなければなりません。

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社長、水素で走る①~④ https://www.sgk-p.co.jp/blog/date/2019/10/

社長、水素で走る⑤~⑧ https://www.sgk-p.co.jp/blog/date/2019/11/

社長、水素で走る⑨~⑫ https://www.sgk-p.co.jp/blog/date/2019/12/

社長、2022年をどう生きる② https://www.sgk-p.co.jp/blog/8706/

※一部の表現を変更しました。

 

社長、大いに悩む⑪

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。コロナとは本当に恐ろしい病気です。NHKの世論調査によれば44%が 2類相当扱いの維持を望むなど、多くの日本人が所謂『コロナ脳』という病魔に冒され、その支配から抜け出せていないことが明らかになりました。専門家の悲痛な声も届かない状況は、カルト教団問題より深刻かも知れません。何故こんなことになってしまったのか?「真実が報道されていないから。」これに尽きるというのが私の考えです。

ヒトの免疫系は病原体などを感知すると、異物を排除する為に『炎症性サイトカイン』を放出します。この免疫反応が過剰にならないよう抑制するのが『抗炎症性サイトカイン』。このバランスが崩れた時に引き起こされるのが『自己免疫疾患』や、COVID-19で注目された『サイトカインストーム』です。

『抗炎症性サイトカイン』が産生される際、活性化した免疫細胞(T細胞)に同じく誘導されるのが、例の蛋白質分解酵素の『フリン』です。ここに『フリン開裂部位』を持った新型コロナウイルスが接近したらどうなるか?T細胞はコロナに感染し、 “司令塔” を失った免疫系は大混乱。『抗炎症性サイトカイン』が産生されなくなることで、『炎症性サイトカイン』とのバランスが崩れるのは容易に想像できます。

T細胞に於ける『フリン』の誘導と『抗炎症性サイトカイン』の産生、両者に何らかの因果関係が有るかどうかは まだ研究途上のようですが、例えば「『フリン』の誘導を阻害すれば、『抗炎症性サイトカイン』の産生を抑え、免疫を活性化できるのではないか?」等、『自己免疫疾患』や癌・感染症を治療する方法として、『フリン』が以前から注目を集めていたのは、その分野では周知の事実のようです。

『フリン開裂部位』近傍に変異の入ったオミクロン株はT細胞に感染せず、今のコロナは免疫の暴走を起こさない ただの “風邪” と考えられます(素人の個人的見解です)。新型コロナが人工物かどうかの議論は取り敢えず抜きにしても、何故この点が伝えられないのか理解に苦しむ限りです。

 

社長、大いに悩む⑩

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。弊社の本社・工場の在る伊奈町でも、8月20日(土)に夏祭りを開催することとなりました。19:30からは花火の打ち上げも予定されています。感染防止対策で会場内は飲食禁止のようですが、全国の祭り好きの皆さん、この夏は『伊奈まつり2022』にも是非、遊びに来てください。

さて、ワクチンに関する言論統制も今や昔。先日、人気の映画シリーズ最新作を観に行ったら、一連の騒動を風刺したストーリー展開にビックリです。私は陰謀論者ではないので、流石に新型コロナが営利目的で撒かれたとは思っていません。弱毒のオミクロン登場は、何らかの意図を持っているかも知れませんが。

コロナの起源について話を蒸し返されたくないのでしょう、米中は台湾を巡って対立激化を演出。新型コロナが実験室で作られた人工物で、自然界の動物由来ではないことを示すには、同じゲノム配列を持った謎のウイルスが、自然界には存在しない事(正確には、2019年 9月12日以前に存在していなかった事)を証明しなければなりません。これは正に『悪魔の証明』で不可能です。

世界が次のステージに進む中でも、未だにマスクの外せない日本。何もやらないうちに、専門家が先に音を上げました。全数把握の中止を提言。「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰。」恐るべし徳川家康。

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社長、大いに悩む⑨

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。コロナ禍 以前、人類に深刻な危機をもたらす呼吸器感染症と考えられていたのが、高病原性鳥インフルエンザ。最悪の場合、日本国内で64万人が死亡すると想定されています。ヒトの気道や消化管から特異的に分泌される蛋白質分解酵素を利用して、(ウイルスの『臓器親和性』による)局所的な感染を引き起こす季節性インフルエンザと異なり、高病原性鳥インフルエンザは全身の細胞に普遍的に存在する蛋白質分解酵素を利用、気道や消化管だけでなく多くの臓器の細胞内に侵入・増殖することで高い病原性を示します。その蛋白質分解酵素の正体が『フリン』です。

高病原性インフルエンザの『HA(コロナウイルスのスパイク蛋白質に該当)』の『開裂部位(ウイルスが遺伝子を細胞内に送り込む際、外側の殻が裂ける起点となる部分)』には、『RERRRKKR』という塩基性アミノ酸が連続する特徴的な配列が存在し、『フリン』の利用に寄与していると考えられています。同じく『開裂部位』に『PRARR』という不自然な配列の挿入が認められ、『フリン』を使って高い病原性を示した従来の新型コロナウイルス(~アルファ株・デルタ株)と、その近傍に変異が入り『フリン』を使わなくなったオミクロン株の性格は、高病原性鳥インフルエンザと季節性インフルエンザ程に異なると思われます(飽くまでも個人的見解です)。私が「オミクロン株は心配ない」と考えるのは その為なのですが、素人の私が言っても何の説得力も有りませんね(苦笑)。

イギリスでは最早、発熱が有ってもPCR検査は行わないそうです。日本でも漸く濃厚接触者の自宅待機期間が短縮されましたが、『ケンタウルス』の感染爆発が迫る今 求められているのは、専門家の “科学的知見” に基づく小手先の見直し等ではありません。それは社会・経済を本格的な回復軌道に乗せようという強い意志、つまり、リーダーの “政治決断” なのではないでしょうか?

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社長、大いに悩む② https://www.sgk-p.co.jp/blog/9312/

 

社長、大いに悩む⑧

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。私の住む上尾市では、7月16日(土)~17日(日)予定通り夏祭りが開催され、大変 多くの人出で賑わいました。BA.5の感染が拡大する中、社会実験とも言える “勇気ある” 試みでしたが、上尾市広報広聴課によれば、7月以降 上尾市在住者の感染確認数の推移は以下の通り。

7月 1日(金) 43人 7月 2日(土) 37人 7月 3日(日) 60人 7月 4日(月) 37人 7月 5日(火) 40人 7月 6日(水) 89人 7月 7日(木) 104人 7月 8日(金) 93人 7月 9日(土)88人 7月10日(日) 131人 7月11日(月) 93人 7月12日(火) 76人 7月13日(水) 194人 7月14日(木) 170人 7月15日(金) 206人 7月16日(土) 187人 7月17日(日) 243人 7月18日(月) 212人 7月19日(火) 128人 7月20日(水) 183人 7月21日(木) 467人

さて、我が家には昨夏 密かに購入した、オキシパルスメーターと携帯酸素缶10本が、今のところ使われることなく眠っています。そう言えばオミクロン以降、『幸せな低酸素症』の話も聞かなくなりました。報道によると、多くの地域で発熱外来が逼迫し、PCR検査キットが不足しているそうですが、仮に容態急変リスクがないのなら、喉に違和感が有る程度は暫く自宅療養、37.5℃以上の発熱が続いた場合に限りPCRと、コロナ禍 当初の運用ルールに戻したほうが賢いのではないかと思います(飽くまでも個人的な見解です)。

病院に駆け込んでも、タミフルのような特効薬を貰える訳ではありません。会社に提出する証明書が必要とか、統計データを残すには欠かせないとか、それが医療資源浪費の主な理由だとするならば、何だか本末転倒な気がします。

 

社長、大いに悩む⑦

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。生まれて来る時に自分で自分の親を選べないことから、遺伝や家庭環境など自らの努力では如何ともし難い不公平を、近頃は『親ガチャ』と表現するそうです。一人の父親として、これほど絶望的な気持ちさせられる言葉は有りません。

バブル崩壊以降、非正規雇用が拡大し世の中に定着した、『勝ち組・負け組』という言葉も最低だったと思います。60~64歳の雇用確保を義務付けた改正高齢法施行(2006年 4月)は、この風潮に輪をかけました。多くの若者の働く機会が奪われる一方で、働く高年齢者の収入は『高年齢者雇用継続給付金』で手厚く補償され、拡がる世代間格差に『おやじ狩り』等が深刻な社会問題となりました。こんな暗い世相を明るく変えてくれたのが、2012年12月から始まった『アベノミクス』だったのは間違いありません。

そう言えば、2020年 春のマスク不足の中、私が行動変容する切っ掛けを作ってくれたのも、「2類相当から5類へ」医療提供体制の切り替えについて、早い段階から声を上げてくれたのも彼でした。正に「出来ない理由を考えるのではなく(銃声 2発…)」出来る方法を考える人。私たちは大切な人を失ってしまいました。

確かに、自分の親を選ぶことは出来ませんし、時代による運・不運があったのも事実でしょう。埋めることの出来ない格差を、”個人的” な事情と簡単に片付けて良いとも思いません。しかし暴力に訴えるのは絶対に駄目です。

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ラッキーな社長① https://www.sgk-p.co.jp/blog/190/

※一部の表現を変更しました。

 

社長、大いに悩む⑥

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。私の住む上尾市でも、3年振りの夏祭りが行われます。お祭り好きの上尾市民にとって、コロナ禍からの再興を期す一大イベントとなるのは間違いなく、交通規制の敷かれる上尾駅周辺は大変な賑わいを見せそうです。お神輿の担ぎ手のマスク着用や露店の出店計画等、どんな感染防止対策が取られるか、詳細な情報は私たち一般市民の耳には入って来ません。

7月 4日現在で新型コロナワクチンを 3回接種した人の割合は62%、しばしば参考にさせて頂く『NPO法人日本ECMOnet』さんの集計を見ても、数字は落ち着いた状況に感じます(許可を取っていませんので、ここでデータを引用したり、数字を解析したりすることはありません)。『医療崩壊』という言葉も ほぼ耳にすることは無くなりました。

今度はBA.5系統だそうです。「夏祭りの所為で感染者が〇〇人増えた。」「感染源となった××店の営業を自粛させろ。」「無症状感染者も濃厚接触者も、施設の中に△△日間 閉じ込めろ。」まだ続けますか?参院選、夏祭り、そして その後 何が議論され何が変わるのか、何も変わらないのか?日本の将来を占う重要な試金石となりそうです。

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※誤りを訂正しました。【誤】ワクチンを 3回摂取→【正】ワクチンを 3回接種

 

社長、大いに悩む⑤

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。節電の求められる2022年の暑い夏、「エアコン消すならテレビ消せ」とのご意見。節電効果ついては誤解も含まれていて、家電メーカーさんの努力により、2010年以降サイズによっては40%以上の省エネを実現しているみたいです。ただ、液晶画面の大型化と高精細度化も同時に進んだので、実際の家庭での消費電力量が増えたか減ったかは分かりません。

家電量販店でも主力となって来た、有機ELテレビなら どうでしょう?R(赤)G(緑)B(青)の三原色を、自発光方式で実現できれば省エネに有利と考えられていましたが、『蒸着法』という方式で大型モニターを生産する技術は難しく、現在 量産されている、白色有機ELのバックライトに色彩を表現するカラーフィルターを重ねた構造は、液晶テレビ譲り。消費電力に於いては液晶の約1.5倍ということで、節電対策には向いていないようです。

今回の騒動、実際は “ハード” の面でなく、”ソフト” を提供するメディアに対する批判だった訳ですが、嘗ては『家電の王様』として君臨したテレビも凋落傾向。ディスプレイ用光学フィルム関連の仕事に、長年 携わって来た私たちとしては、とても複雑な心境です。

さて、増設した太陽光パネルをドローンで空撮して貰いました。ちょっと見えづらいかも知れませんが、駐車場にあるカーポート2つ と右側の離れの建屋の色の濃い2枚が、今回 設置した部分です。

 

社長、大いに悩む④

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。定員の一人増えた埼玉県、候補者ポスターが ずらっと並ぶ掲示板は壮観です。では関心があるかと言われると中くらいで、参議院って本当に必要なんでしょうか?『良識の府』として機能しているか疑問ですし、”有識者” とか “専門家” って結局、何処かの誰かの利益を代表してるってバレちゃいましたからね(苦笑)。

国防・エネルギー・食糧、今や日本の安全保障の殆どがアメリカ頼み(正確には米豪加)。私は寧ろ、米大統領選の一票が欲しいです。世界のリーダーとして崇高な理想を掲げるのは結構ですが、行き過ぎたグローバリズムが息苦しくて堪りません。日本人らしく生きるという贅沢。ダイバーシティは何処に消えてしまったのでしょう?

とは言え、6月から35℃を超える猛暑が続くとなると、やはり地球規模の問題を意識せざるを得ません。お隣りの中国では 5月以降この夏も記録的な大雨。流石に 3年も続けば天命が革まったと考えるのが中国の伝統です。ストップ・ザ・温暖化。米中分断では気候変動は止められませんよ。

節電の求められる夏、増設した太陽光パネルが 6月21日(火)に発電を始めました。

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社長、2022年をどう生きる⑧ https://www.sgk-p.co.jp/blog/8861/

社長、2022年をどう生きる⑭ https://www.sgk-p.co.jp/blog/9091/

東京オリ・パラ始まる⑧ https://www.sgk-p.co.jp/blog/7750/

 

社長、大いに悩む③

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。2022年の年明けから急拡大、2月中旬にピークを迎えた第六波、リバウンドを繰り返しながらも収束の方向が見えて来た感じです。それでも日本人がマスクを外せない理由の一つに、メディアが煽る後遺症の問題が挙げられると思います。

オミクロン以降、味覚・嗅覚障害や脱毛は減少したようです。何よりも、コロナ特有の『間質性肺炎』による肺の線維化だったり、『サイトカインストーム』による多臓器不全だったり、重度の障害が残る事例の報告が減ったのは良かったと思います。とは言え、認知機能の低下・喉の痛みや咳・倦怠感などの後遺症にお悩みの方も多いようです。皆さまの一日も早いご回復をお祈り申し上げます。

ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルス、RSウイルスと、風邪の原因となるウイルスが幾つか知られていますが、コロナ禍 以前は調べていないから判らなかっただけで、不登校や出社拒否など、ウイルス感染の後遺症と知らないまま心や体の不調に苦しんだ方々が、意外と大勢いらっしゃったのかも知れない。私はそう感じています。

※誤りを訂正しました。 【誤】 重度の後遺障害 →【正】 重度の障害

 

社長、大いに悩む②

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。6月から新年度が始まりました。コロナ対策について新たな経営方針では、「マスク着用や換気などの感染予防対策を徹底しながらも、ポスト・コロナへの出口戦略を模索します。」と謳っています。

オミクロン株が優勢になった段階で、私の中でコロナ禍は一つの区切りを迎えていました。様々な状況証拠から米政府資金提供の下、武漢で危険な『機能獲得実験』が行われていたのは ほぼ明らか。2019年 9月12日に関連データが消去されたことで、実験に使用されたウイルスと今回パンデミックを引き起こしたウイルスが、同一の物であると証明出来ないのは残念ですが、フリン開裂部位近傍に変異の入ったオミクロン株は、実験で付け加えられた危険な箇所を取り除かれた、全く別の性質のウイルスに変異したと個人的には考えています。

アメリカに遠慮しているのでしょう、日本のメディアは この辺りの報道を避ける傾向が有って、日本人がマスクを外せない一つの要因になっていると感じます。そうは言うものの、今尚 濃厚接触者に 7日間の自宅待機が課される以上、生産財の供給責任を第一とする弊社でも、マスク全面解除との判断にはなりません。企業防衛上、心ならずも続けて来た所謂 “マスク警察” は、流石に止めようと思っています(苦笑)。

では、事の経緯を誰よりも知っている筈の中国が、何故、オミクロン以降も『ゼロ・コロナ政策』を続けるのか?「ここで止めたら、隠し通して来た何かを世界に認める事になる。」嘘が嘘を呼ぶ、そんな “当事者” ならではの心理が、彼らを突き動かしているのかも知れません。

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社長、2021年を振り返る④ https://www.sgk-p.co.jp/blog/8575/

 

社長、大いに悩む①

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。仕事は順調と言うものの、プライベートの方では ここのところ踏んだり蹴ったり。5月の連休中に普段は行かないプールで泳いで、左手の親指を突き指。暫く泳げなかったのは勿論、利き手でなくても親指が使えないと言うのは不自由なものです。一ヶ月経過した今でも痛みが多少残ります。

月末には眼鏡を新調したのですが これが合わない。止せば良いのに遠近両用から近視用に戻したのが原因です。車の運転以外は外せば良いと考えたのが間違いで、デスクワークで私の目線は思っていた以上に手元の書類と机奥のパソコン画面を頻繁に行ったり来たり。仕舞には頭まで痛くなってきて、結局一週間持たずにレンズを遠近両用に戻しました。ドライブ専用も併せて作りました。

6月に入って最初の日曜日、電車に揺られて約30分、熊谷市に在る埼玉県北部ワクチン接種センターで、ノババックス製のワクチンを受けて来ました。前評判通り、頭痛・発熱・倦怠感と言った副反応は出ていませんが、針が太かったのかワクチンの粘性が高かったのか、刺された時はモデルナ製より痛かったです(苦笑)。

どれも出控えていたら、感じることの出来なかった痛みです。気持ちが前向きになり活動的になった “証し” と、言っても良いのかも知れませんね。今日はここまで。

 

社長、2022年をどう生きる⑳

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。この数ヶ月間、メディアはウクライナ情勢一色でしたが、弊社を含めた日本の製造業にとって より影響が深刻だったのは、中国の続けるゼロ・コロナ政策に伴う主要都市のロックダウン。必要な部材が手に入らないという目の前の現実です。第三次五ヶ年計画で無軌道な規模の拡大を求めなかったのも、生産財を扱うメーカーとして弊社が お客様への製品の “安定供給” を、第一にお約束しているからに他なりません。

弊社では、従業員ひとりひとりが “プロとしてのプライド” を持って仕事に取り組めるよう、それぞれにとって身近な分野で『生き甲斐・遣り甲斐のある職場づくり』を進めて来ました。営業に於いては 『お客様に選んで頂けるBrand作り』、製造に於いては 『コスト改善・品質の向上』。設計・開発に於ける『創造的環境の整備』も その一つで、第二次五ヶ年計画から継続して来た実験データの蓄積により、嘗てなら欠品したら窮地に追い込まれても仕方のないような主要資材でも、自信を持って代替品を選定・ご提案出来るようになりました。第一次五ヶ年計画で構築し、その後 更に磨きを掛けた在庫管理・納期管理の仕組みと共に、物不足の難局を乗り切る上での大きな力となっています。

来るべき脱炭素社会実現に向け、モノづくりの世界も大きな転換点を迎えています。新製品の開発・新たな市場の開拓など、将来に向けて創造的環境を充実させながら、日本の製造業の一員として責任ある態度で、自由で開かれたインド太平洋地域のサプライチェーンの一角を守り続ける所存ですので、これからも ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

※一部、加筆修正しました。

 

社長、2022年をどう生きる⑲

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。弊社は 5月決算。今年度は中盤から急激に回復した受注を売上が追い駆ける展開で、3年振りの年商20億円が少しずつ見えて参りました。これもひとえに、日頃から弊社製品をご愛顧頂いているお客様のお陰です。ここに改めて御礼 申し上げます。本当に有り難うございます。

さて、2018年 6月にスタートした第三次経営五ヶ年計画も、残すところ 1年余りとなりました。中長期計画を実現し成果を残すのが難しいのは、計画当初には想定していなかった社会・経済の変化が、往々にして企業を取り巻く経営環境に大きな影響を もたらすからです。その意味に於いては、① 2019年末に中国の武漢から始まった新型肺炎の世界的感染拡大、そして、② 2020年10月に当時の菅政権が突如、2030年の温室効果ガス46%削減を世界にコミットしたことは、私たちが五ヶ年計画に掲げた三つの目標にも大きなインパクトを与えるものでした。

一番目に掲げた『情報発信力・受信力の強化』では、カタログ・取扱説明書・製品保証規定を一体的に見直しWebサイトを有効活用したことが、行動制限の求められる新型コロナウイルス拡大期に上手くフィットしました。その一方で、コロナ禍での数々の教訓は “フットワークの良さ” を強みとして来た弊社に一石を投じるものでした。ポスト・コロナ、脱炭素の求められる新時代に目指すべき “昭和” の営業スタイルは、計画の当初に想像していた姿とは全く異なり、講師まで呼んで折角 冊子にまとめたノウハウの通用しないもの。よりDXを活用し環境に配慮したカタチに転換する必要がありそうです。社内コミュニケーションに於いては既にリモート会議が定着、埼玉・東京・大阪・名古屋の離れた拠点に在る部門間の情報交換を、より活発に行っています。低コストで実現できる所が格別に良いですね、経営的には(笑)。

二番目に掲げた『設計~生産工程の最適化』では、コロナ禍に予定外の戦力離脱が生じて、ボトルネック解消の動きは一からの再スタート。新生産管理システムの運用開始も遅れていますが、海外に開発子会社を持つベンダーさんとなると、新型コロナウイルスと無縁ではいられません。目視による製品検査のDX化にも期待していましたが、こちらは素人の私が考えるよりも遥かに技術的ハードルは高く、コロナ・脱炭素と無関係に再検討が必要となりました(苦笑)。

現在進行中の太陽光パネルの増設は、当初の五ヶ年計画には影も形も有りませんでした。三番目に掲げた『経営理念の具現化』については、次回お話ししようと思います。それでは また。

 

社長、2022年をどう生きる⑱

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。G7は追加制裁措置としてロシア産原油の輸入禁止で合意。エネルギー輸出が国家収入の40%を占めるロシアにとって、原油・石油製品は最重要アイテム。また、-162℃で液化しないと海上輸送出来ない天然ガスと異なり、原油なら容易に代替が可能だろうと言う訳です。本当に そうなのでしょうか?同じく早期輸入停止を模索するEU域内には東欧を中心に、政治的経済的理由だけでなく技術的な問題を抱え、禁輸に反対している国々も有るようです。

日本が輸入するのは主に中東産の『高硫黄油』、高濃度の硫黄成分を含みます。精製の段階で これを取り除かずに燃焼すると大量のSOx(硫黄酸化物)を発生、大気汚染の原因となることから年々規制は強化され、日本の石油業界は対応すべく長年に渡って脱硫技術を磨き設備投資を行って来ました。回収された硫黄は産業利用されます(例えば、ゴムが弾力性を持つのは硫黄が添加されるからです)が、その量が多過ぎて世界的に見ても慢性的な余剰状態。業界では『低硫黄油』の活用が期待されているところでした。

東シベリア・西シベリアで産出される原油が正にそれで、硫黄成分を多く含みません。ロシア産原油に依存して来た国々の石油精製プラントは『低硫黄油』向けに設計されているでしょうから、技術的にも容量的にも脱硫能力が不足気味。脱炭素に向けて無駄な設備投資を抑えたい中、今更 『高硫黄油』を持ち込むと言われても困ってしまうのは当然です。

※一部の表現を変更しました。

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社長、水素で走る④ https://www.sgk-p.co.jp/blog/1522/

社長、2022年をどう生きる⑦ https://www.sgk-p.co.jp/blog/8850/

 

社長、2022年をどう生きる⑰

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。中国が “戦狼外交” を始めた頃からでしょうか、世界は途轍もなく きな臭く、”陰謀論” として片付けられることの多かった、米英の所謂『軍産複合体』や『国際石油資本』も、ここプーチンのウクライナ侵略に到って、武器・エネルギー市場からのロシア排除、市場独占という野心を包み隠さなくなったように感じます。

2013-2017年の5年間で武器輸出の世界シェアトップ3は、アメリカの34%に続きロシアが22%の第二位、フランスが第三位で6.7%。AUCUSでは豪仏の契約を反故にしたり、Quadの一角ながら武器供給の60%をロシアに依存する、世界最大の武器輸入国インドを脅したり透かしたりと、露骨な手口でシェア拡大を狙います。

エネルギーについては既にお話した通り。コロナ・ワクチンの開発競争に於いても、ロシアが世界に先立って世に送り出した『スプートニクスV』はWHOの承認を得られず、利益を享受したのは結局 米英の製薬メーカーでした。在庫処分を大量に押し付けられた、日本政府の お人好し振りも目に余ります(苦笑)。

“令和の怪物” 千葉ロッテ 佐々木朗希に、早くも米メージャーリーグからの触手。進行する円安に歯止めが掛からず経常収支も悪化。ヒト・モノ・カネ、日本の “富” も全て吸い上げ尽くす お積もりか?バイデンさん、そんなに欲張らないでくださいな… ああ、これも我らの生きる道。

 

社長、2022年をどう生きる⑯

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。価格の高騰する物の代表として、小麦・鋼材と見て来ましたが、電気代はどうなのか?過去に遡って、年間電気料金の推移を調べてみました。なお、24時間フル操業の量産工場なら別ですが、私たちは “一品料理” を得意とする多種少量生産が中心(ある程度ロットの効くものは、協力工場さんに加工を依頼しています)。段取り時間が長い分 機械の稼働率はそれ程 高くないので、工作機械の保有台数の割には電気を多く使用しません。

2010年 5月期の金額をベースの『100』として、社内外でイベントの有った年の数字をピックアップして比べてみます。勿論、仕事量が毎年 変化しますので、一概に比較することは出来ません(苦笑)。先ず2012年 5月期は『99』で、弊社が太陽光発電を始めフルに1年操業した初めの年ですね。震災後 節電の求められた夏、発電量で見る限りは使用量の17%位カバー出来ていた筈なので(記憶違いだったら御免なさい)、ちょっと残念な数字です。その後『102』~『125』で推移して、目立って増加したのが2019年 5月期の『200』、これは前年 5月、本社工場全館に空調設備を設置した結果です。コロナ禍の2020年 5月期と2021年 5月期は それぞれ『185』と『168』、今年度 2022年 5月期は『208』となる見込み。エアコンなしにマスク生活は成り立ちませんので、”結果オーライ” としましょう。因みにリーマンショックの有った2009年 5月期は、『117』と意外に高い数値を示しています。

今月末から太陽光パネルの増設工事が始まります。発電開始は当初の予定から少しずれ込んで、7月の見込みです。今度はどれくらいの節電効果を得られるか?工事の様子等も含め、こちらのブログで ご紹介出来れば良いなと思っております。

  

社長、2022年をどう生きる⑮

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。4月になり弊社でも定期昇給を実施しますが、果たして物価の上昇分をカバー出来るかどうか?少し申し訳ない気も致します。前回は小麦のお話をしましたが、今回は私たちの製品に使われる鋼材の価格について、この場を借りて ちょっと紹介させて下さい。尚、これからお話しするのはネット上で調べられる市中相場で、弊社が実際に購入している価格では有りません。

まず、機械構造用炭素鋼 S10C~S55C(東京)の価格。2022年 3 月の 1kg 当たりの単価は155 円で、一年前(2021年 3月)と比較して29%アップ、五年前(2017年 3月)と比べると実に48%の値上がりです。冷延ステンレス鋼板 SUS304, 18-8, 2.0ミリ(東京)は 1kg 500 円で、一年前と比べて32% 五年前との比較では なんと52%の上昇。黄銅丸棒25ミリ(東京地区)の1,090円は、一年前の28% 五年前では驚きの62%、アルミ合金板 52S(東京地区)の910 円も、一年前と五年前それぞれ24%と26%のアップで、主要鋼材の価格は平均してみると、前年同月比で30%前後、五年前の同月との比較では50%前後と、ビックリするほど値上がりしていることが分かります。

特にコロナ以降の価格高騰は顕著で、お客様も この辺りは心配の種でしょうから、材料が安い段階で早め早めに注文を下さいます。結果として受注残は膨れ上がり、忙しく仕事をするチャンスを頂いたとは言うものの、半年後一年後に納品する注文に関わる鋼材の価格が、調達する段階で どれくらい上昇しているか(下がっている可能性だってない訳ではありませんが)、採算を合わせられるかどうか、皆目 見当もつきません。これも また人生。取り敢えず 5 月で〆る今年度については良いとして、6 月からスタートする新年度以降については、何らかの対策を講じる必要がありそうです。

 

社長、2022年をどう生きる⑭

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。小麦の価格が世界的に高騰し、身近な大手コンビニでもサンドイッチを5~12%値上げするなど、『ヨーロッパの穀倉地帯』ウクライナでの紛争は私たちの生活にも影を落とし始めました。

日本の食物自給率はカロリーベースで37%(2020年度)、小麦に至っては総需要量の約 9割を海外からの輸入に頼っています。食糧安全保障の観点から小麦の輸入は国が管理、国際相場に連動する購入価格(過去6ヶ月の平均)に、『マークアップ(売買差益)』を上乗せした金額で国が製粉会社に売り渡し、売渡価格は4月と10月の年2回改定される仕組みです。今回の値上げラッシュは2022年 4月の改定で、その政府売渡価格が17.3%引き上げられることによるものです。

輸入小麦(アメリカ50%、カナダ33%、オーストラリア17%)の場合、『マークアップ』は日米貿易協定及びTPP11協定に基づき段階的に引き下げられ、9年目までに45%削減されることになっています。一旦 国の懐に入った『マークアップ』は国産小麦の振興等に活用されますが、TPPの交渉が行われている頃、聖域とされた米には800%近く、小麦にも200%を超える関税が掛けられていたのを思い出します。呼び名を変え “税率” は下がったのかも知れませんが、『マークアップ』の使い道、消費者に還元する方法も是非ご検討頂きたいところです。

 



社長、2022年をどう生きる⑬

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。1962年10月、ソ連がキューバに核ミサイルを配備したことで米ソ対立は一触即発。『キューバ危機』です。1959年の革命で親米政権を倒したフィデル・カストロを、アメリカは武力で排除しようと画策し(ピッグス湾事件・マングース作戦など)、結果として元々は社会主義を標榜していなかったキューバと、ソ連との急接近を許すことになったようです。

この時、外交努力により核戦争の瀬戸際から世界を救った米ソ両国のリーダーが、J.F.ケネディとニキータ・フルシチョフ。彼等が その後どうなったかと言うと皆さんご存知の通り、ケネディ大統領は1963年11月テキサス州ダラスで狙撃され死亡、フルシチョフ第一書記も “弱腰” 外交を非難され、ケネディ暗殺の翌年に失脚させられています。梯子を外された形になったカストロ議長はと言うと、その後もソ連との関係を維持。キューバとアメリカとの国交が正常化したのは、2015年 7月のことです。

ウクライナの和平交渉は前途多難、しこりを残さない解決方法はなさそうです。春よ来い、早く来い…

 

社長、2022年をどう生きる⑫

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。征服欲を満たす為・配下への恩賞・南蛮貿易の権益確保・信長の遺言・愛息鶴松を失った悲しみからと諸説 語られますが、豊臣秀吉が朝鮮半島に出兵(1592年 文禄の役・1597年 慶長の役)した動機は、今以って謎のままです。

近年 注目されているのが、スペイン・ポルトガルのアジア進出に対抗する動きだったとする説。実際に 1557年にマカオがポルトガルの植民地に、1565年にはフィリピンがスペインの植民地となっており、中国本土に魔の手が伸びるのも時間の問題。ならば自ら先に奪ってしまえと言う理屈でしょうが、明国への経由地として戦争に巻き込まれた朝鮮半島の人々にとっては全く迷惑な話です。

さて、KGBでのキャリアは決して順風満帆という訳ではなかったウラジミール・プーチン、白タクの運転手からサンクトペテルブルク市やエリツィン政権での下積み経験まで、自ら “汚れ役” を買って出るなど、権力の座に上り詰めるまでには幾つもの試練を乗り越えて来たようですね。そこに浮かび上がる彼の人物像は、信長に忠誠を尽くして立身出世、足軽の出身ながらも天下を取った秀吉に そっくり。正気の沙汰か狂気の沙汰か?晩年に下した様々な判断が議論の対象になるところも良く似ています。

ウクライナで惨劇が続く中、アメリカではシェールガス・オイル増産の動きが加速。軍事的にもエネルギー市場の分野でも、東方拡大を志向する勢力が存在するのは間違いなさそうです。

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東京オリ・パラ終わる④ https://www.sgk-p.co.jp/blog/7914/

時代遅れですがなにか?④ https://www.sgk-p.co.jp/blog/8114/

 

社長、2022年をどう生きる⑪

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。「欧州情勢は複雑怪奇。」1939年 8月、敵対していた筈の独ソが不可侵条約を結ぶに至り、内閣総辞職した平沼騏一郎が残した言葉です。同盟国ナチスドイツに倣い日本もソ連と中立条約を結ぶと、ヒトラーは一転、1941年 6月に不可侵条約を破りソ連への侵攻を開始しました。

さて、2022年の年頭に欧州委員会が方針転換、天然ガスと原発をグリーン認定する姿勢を示した矢先に、その天然ガスと原発を人質にロシアが軍事作戦を進めています。独露を結ぶパイプライン『ノドルストリーム2』の完成を見届けて、一足先に政界を引退したアンゲラ・メルケル氏は、今 何を思っていることでしょう。

旧東ドイツ出身の物理学者で、若き日にはウクライナでロシア語を学んだ前独首相、16年に渡る長期政権に於いてはエネルギー分野ではロシア、経済分野では中国への依存度を高め、安全保障上のパートナー、オバマ米政権に電話を盗聴されていたくらいです。メルケル去った今、プーチン・ロシアの動きは制御不能。敵の敵は味方。昨日の友は今日の敵。積年の恨みを引きずって、21世紀の欧州情勢も実に複雑怪奇なり。

※タイトルに番号を付けました。

 

社長、2022年をどう生きる⑩

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。『ペレストロイカ(再構築)』や『グラスノスチ(情報公開)』を推進するゴルバチョフ書記長の登場は、ソビエト連邦や東欧諸国が自由で開かれた国々に生まれ変わると強く期待させるものでした。一年間の浪人生活を経て1988年 4月、早大の政治経済学部政治学科に入学した私が、第二外国語としてロシア語を選んだのも その為です。

学問は二の次で、履修するのは 所謂 “楽勝科目” と決まっていたバブル時代、第二外国語として人気だったのはドイツ語やフランス語で、発展途上の中国語も少数派。ロシア語を選択するなんて余程の変わり者だったと思います。西側から入ってくる情報だけでなく、日本から最も近くて遠い隣国の人々の頭の中が覗けたら、どれだけ世界が広がるだろうとワクワクしたのを思い出します。

“ハイソ” なイメージに憧れてか、『革新(当時はリベラルとは呼ばなかった)』でもないのに購読するのは朝日新聞と東京新聞、朝と夜は決まってNHKのニュースを視聴するという、慎ましくも夢見がちな家庭で育った影響も有ったのかも知れません(苦笑)。そう言えば今思うと、科学雑誌『Newton』を毎月取っていたのも、私の人生にとっては大きかったですね。

結局はバブルの空気に流され出鱈目な学生時代を送った私に、習得が最も難しい言語の一つと言われるロシア語を身に付けられた筈がありません。40歳から始めた英語は少しだけ喋れるようになりましたが(苦笑)。そんな私が言うのも何ですが、プーチンさん、今のロシアにはガッカリです。力による現状変更は何者にも許されません。

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社長、2021年を振り返る① https://www.sgk-p.co.jp/blog/8324/

 

社長、2022年をどう生きる⑨

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。経済を天然資源の輸出に依存するロシアにとって、北米や中東からのLNGの受入れ準備を進めて来たヨーロッパの姿勢は、受け入れがたいものだったことでしょう。加えて2021年から急加速した『脱炭素』の流れが、プーチン大統領を瀬戸際に追い詰めた気がします。

渦中のウクライナ東部を巡る休戦交渉が続く2014年5月、ロシアは中国と年間380億立方メートルの天然ガス供給契約を調印。シベリアのガス田と中国黒竜江省を結ぶパイプライン、『シベリアの力』は2019年12月に稼働を始め、更に今年2月には極東ルートで100億立方メートルの追加供給に合意しています。これはドイツへの輸出に匹敵する量で、新規顧客を開拓して二枚舌の常連客とは「さようなら」、ようやく喧嘩の準備が整ったと言う訳ですね。

ロシアからのガス供給は止まるかも知れません。本当に再生エネルギーだけで やって行けるのか?ヨーロッパの環境活動家の皆さんには、耐乏生活の現実を知る良い切っ掛けにして頂きたいです。ヨーロッパのエネルギー危機を口実に、シェールガス・オイルの増産に踏み切れば、物価は安定し支持率も回復。中間選挙を控える “環境派” のバイデン政権にとっては、悪い話ではありません。

アジアに目を向けると『台湾有事』のリスク。個人的には心配はしていません。中国共産党の皆さんは強かなので、暫くは欧米露の “不毛な消耗戦” を高みの見物と決め込んで、ほくそ笑んでいるのではないでしょうか。

※関連記事を追加しました。

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しばらくコロナとどう生きる② https://www.sgk-p.co.jp/blog/7015/

 

社長、2022年をどう生きる⑧

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。天然ガスの40%以上をロシアに依存するヨーロッパでは、エネルギー安全保障の観点から戦略的にLNG受入設備を増強、網の目のように張り巡らされたパイプラインで各国に供給する体制が整えられており、ドイツには天然ガスを地下に圧入して貯蔵する施設まで存在するそうです。唯一足りないのがLNGを海上輸送する能力で、日本が融通を求められたのはタンカー船という事のようですね。私の不勉強で大変失礼を致しました(苦笑)。

日本は どうかと言うと、天然ガスの ほぼ全てを海外からのLNGに依存しており、2019年度で その輸入先は第一位がオーストラリアの39.2%、第二位がマレーシアの13.0%、第三位がカタールの11.2%、ロシアは第四位で8.2%です。同様にほぼ全量を輸入する原油では、2019年度で第一位のサウジアラビアが34.1%、第二位のアラブ首長国連邦が32.7%、第三位のカタールが9.3%、ロシアは第五位で4.8%を占めています。原油と同じく中東に依存していたLPGについては状況が変わっていて、2020年度の第一位はアメリカの67.1%、第二位はカナダの10.1%、第三位はオーストラリアの8.7%、ロシアからの輸入は無いようです。オーストラリアが61.8%とシェア断トツの石炭では、第二位のインドネシア15.5%に続き、ロシアが9.0%の第三位です(2018年度)。

冬の味覚であるタラバガニやズワイガニも、国内流通量の約30%をロシアからの輸入に頼っています。その輸入冷凍ガニの価格が昨年秋から高騰、水産資源保護を理由にアメリカが漁獲枠を急激に絞ったのが原因で、アメリカがシェールガスの増産を渋らなければ解決すると言われているエネルギー問題と そっくり。世界を振り回しているのが本当は誰なのか、考えさせられてしまいます(苦笑)。

※一部の表現を改めました。

 

社長、2022年をどう生きる⑦

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。北京オリンピックの裏側でウクライナ情勢がヒートアップ。脱石炭・脱原発を進めるドイツでは、ロシア産の天然ガスを巡りエネルギー危機が発生。エネルギー分野での安全保障の重要性を改めて痛感します。

天然ガスの輸入大国である日本は、米国政府の要請により その一部を欧州に融通する方針を固めたようですが、そこで大きな疑問が生じます。日本の輸入する天然ガスの多くはLNG、-162℃まで冷却し液化した天然ガスを、特殊な合金素材で造られた専用タンカー船で輸送します。陸揚げされたLNGは受入基地に保冷貯蔵して需要に応じて再ガス化、パイプライン等で消費地に供給されます。トレーラー型LNGローリーで、液体のまま陸上輸送する場合も有るようです。なお、弊社では取り扱いをしておりませんが、LNGを荷役する(アン)ローディングアームも超低温に対応する材料や構造を採用した特殊なものです。

-90℃~-60℃という低温で、ワクチンを保管するにも一苦労したのを思い出します。ドイツを始め、陸続きのロシアからパイプラインを通して天然ガスの供給を受ける欧州諸国に、LNGを受け入れる上で “質・量” 共に充分な輸送船や港湾施設・社会インフラが、果たして整っているのでしょうか?日米が協調して支援の “ポーズ” を示すのも良いですが、実際の危機対応として機能するかどうか、私には良く分かりません(苦笑)。

 

社長、2022年をどう生きる⑥

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。『オミクロン狂騒曲』とは よく名付けたものだと思います。昨年12月に日本人の約60%が持つHLA-A24という白血球型のもたらす細胞性免疫が、所謂 “ファクターX” であることが明らかになったにも拘わらず、2022年の日本は新型コロナウイルス第六波で大騒ぎです。

スパイク蛋白質を構成するアミノ酸配列の6つの候補から、理化学研究所が特定したのが『QYIペプチド(Q:グルタミン Y:チロシン I:イソロイシンで始まる9つのアミノ酸)』で、4種類の季節性コロナからSARS・MERS・新型コロナに到るまで、全てのコロナウイルスが類似した配列を持ち、HLA-A24に抗原提示されたキラーT細胞は過去の感染記憶を呼び覚まし、交叉免疫反応を示します。

東京大学医科学研究所は以前、この6つの候補のうち別の一つ『NF9ペプチド』に変異が入ったことで、デルタ株は日本人の細胞性免疫を回避すると警鐘を鳴らしましたが、理化学研究所の成果により『QYIペプチド』の配列に大きな変異が入らない限り、デルタ株は勿論のことオミクロン株でもステルスオミクロンでも、”ファクターX” は機能し続けるということが解明された形です。

キラーT細胞の免疫記憶を誘導する白血球型としては、 HLA-A2もコロナウイルスをファジーに認識する力に優れており、HLA-A2とHLA-A24を合わせると人口の約85%に達する日本に於いては、パンデミック当初から『集団免疫』が達成されていたと考えても、強ち間違いではなかったのかも知れません。『集団免疫』の効果はこの程度だとも言えます。

細胞性免疫は感染を防ぐものではなく、新型コロナウイルスが感染した細胞を素早く攻撃・破壊し発症・重症化を予防するものですから、PCR検査をすれば陽性判定を受けるのは当たり前です。ワクチンがIgA抗体を誘導しないなら、感染予防効果を期待出来ないのは最初から分かっていることでした。なお、福島県立医科大学が回復者から採取したIgA抗体はオミクロン株にも有効で、最近マスクやスプレー等の関連商品が福島県のデパートで試験販売されたようですね。

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社長、2022年をどう生きる⑤

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。「欧州でガソリン発電EV充電器が流行」というデマが拡散、ファクトチェック推進団体は火消しに躍起になっているようですね。将来のCCUS技術確立を前提とするならば、排気ガスを垂れ流して走るのがガソリン車・ディーゼル車の問題点。CO2を拡散させずに回収出来る定置型の発電設備なら話は別で、個人的には それ程 筋の悪い情報だとは感じていません(苦笑)。

例えばガソリンスタンドにガソリン発電EV充電器を設置、発電で生じた二酸化炭素は施設内に一旦 貯留した後、ハウス栽培農家向けに供給して再利用するなんてアイディアは如何でしょう?前回お話しした通り、CO2濃度が高い方が植物は良く育ちます。定期的に “汲み取り車” に回収に来てもらっても良いですし、 パイプラインで繋いでも良い。両者を近接して設置すれば、燃焼で生じる排熱もグリーンハウスの温度調節に活用 出来そうです。更に高齢化問題を考慮すれば、石油元売り各社が将来の農業の担い手になるというのも有りです。

エンジン技術や化石燃料で生計を立てる人々の生活を、バッサリと切り捨てて良い筈がありません。世界中の荒野が太陽光パネルで埋め尽くされる前に、CO2を封じ込める食糧増産用のグリーンハウスで埋め尽くしてしまいましょう。

さて話は変わって、溶接ヒュームの回収方法は写真の通り。弊社では溶接作業場に送風機とダクトを新設し、吸い込み口に可動式アームを取り付けました。欠品中の電気部品が届けば工事は完了、労働衛生に配慮した法令順守の職場に生まれ変わります。

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社長、水素で走る⑦ https://www.sgk-p.co.jp/blog/2097/

 

社長、2022年をどう生きる④

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。プラスチックが石油から作られているのは誰もが知っていると思いますが、『尿素』の原料が石炭だということは意外と知られていません。石炭の産出が減った影響として野菜を育てるのに欠かせない『尿素肥料』の価格が高騰、ハウス栽培用の燃料代上昇も手伝って、元々 高齢化問題で苦しんでいた日本の農業が危機に瀕しています。又しても『バタフライ効果』です。

トンガの海底火山噴火が農業に与える影響も気になります。1991年にフィリピンのピナツボ山が噴火した際は、大気中に大量に放出された二酸化硫黄により太陽光が遮られ気温が低下。冷夏の続いた日本では1993年に米を緊急輸入、所謂『タイ米騒動』が起こりました。政府備蓄米を巡って事業仕分けの議論がされたのは2010年のことです。

二酸化炭素は植物の “餌”、大気中の濃度が高い方が植物の育ちは良いですし、実際 ハウス栽培の室内ではCO2濃度は若干高く保たれているそうです。人口爆発と向き合う人類にとって、何がサステイナブルなのか考えさせられてしまいます。 なお、世界各地でポテトが不足しているのは、昨年11月にカナダで発生した水害の影響で、石炭減産とも海底火山とも関係は有りません。

 

社長、2022年をどう生きる③

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。1000年に一度クラスの大規模な海底噴火に至り、熱水噴出孔や海底火山が大気中の二酸化炭素濃度に与える影響について、流石のWMOも無視する訳には行かなくなるのではないでしょうか。2022年の『温室効果ガス年報 』がリリースされるのは 2023年10~11月と暫く先の話になりますが、どんな内容が言及されるか楽しみに待ちたいと思います。

さて、プラスチックが石油から作られているのは誰もが知っていると思いますが、『尿素』の原料が石炭だということは意外と知られていません。石炭の産出が減った影響としてディーゼル車の排ガス浄化装置に欠かせない『尿素水』が品薄になり、特にディーゼル比率の高い韓国では大問題に発展したそうです。このように些細な変化と考えていた事象が、巡り巡って予想しないところで大きな問題を引き起こすことを『バタフライ効果』と呼びます。

以前にもお話しした通り、石炭や石油・天然ガス等の化石燃料は、様々な化学合成物質の原材料としても使われています。身近な例を挙げると、自動車のタイヤが黒いのは『カーボンブラック』という補強材が含まれているからで、『カーボンブラック』は石炭や石油の副生成物を不完全燃焼させて作ります。耐摩耗性の求められる工業用ゴム製品の多くにも、この『カーボンブラック』が使用されているようです。

グローバル・サプライチェーンのあちこちで、綱渡りの品薄状態が続いています。現在の新素材は高機能化が進んでいて、”秘伝のたれ” なしには作れません。流石にタイヤが作れなくなるなんてことは起きないでしょうが、「脱炭素の為に化石燃料への投資を削ったばかりに、ほんの少量の添加剤が手に入らず、脱炭素に不可欠なキーアイテムの製造が不能になる」という、悪夢のような『バタフライ効果』が起きないことを私は祈るばかりです。

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社長、2022年をどう生きる②

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。2021年シリーズはM. フェルスタッペンがドライバーズチャンピョンを獲得し、パワーユニットサプライヤー(今はエンジンサプライヤーとは呼ばないらしい)としてのF1参戦を終了するホンダが有終の美を飾りました。

私の世代がホンダF1で思い出すのは やはり、マルボロカラーを纏ったマクラーレン・ホンダですね。アラン・プロストにアイルトン・セナ、ゲルハルト・ベルガー。中島悟が乗ったティレル・ホンダも格好良かった。懐かしいです。フルコンストラクターとして参戦した2000年代の活動は、あまり詳しく知りません。2010年以降のF 1の世界を牽引し、ホンダのパワーユニットを搭載するレッドブルと2021年に激しくタイトルを争ったメルセデスAMG、実は この時 撤退したホンダF1の遺産を継承したチームなんだそうです。今回のチームはレッドブルに引き継がれ、ホンダ二輪部門が2022年以降のサポートを行うようですね。

ところで弊社のマシンはというと、20,000km走破を前に『パワーシステム点検』を示すオレンジ色の警告が点灯、2022年初からピットストップを余儀なくされることとなりました。元々、”社会実験” に参加するテストドライバーのつもりで乗り始めた車ですから、この程度のトラブルは織り込み済み。ホンダがクラリティの生産を終了したのは残念ですが、FCVを諦めたとは発表していません(今後はGMと共同開発?)。脱炭素社会の実現に向け、私の残した走行データも次の開発に活かして貰えると嬉しいです。

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社長、2022年をどう生きる①

明けましておめでとうございます。㈱昭和技研工業の岩井です。新しい年が始まって数日が経過、幾つかの協力工場さんやサプライヤーさんと御挨拶をする機会を頂戴し、長引くコロナ禍に苦戦しながらも奮闘する皆さんの姿に沢山の勇気を頂きました。素晴らしい仲間に恵まれて私たちは本当に幸せです。

昨年秋から受注が回復。オミクロン株への感染防止に重点を置きながらも、暫くは忙しく仕事に没頭できる日々が続きそうです。長年ご愛顧頂いているお客様にも、感謝の言葉しか有りません。

さて、2022年をどう生きるか? カーボンニュートラルに向けた次世代技術の開発にも力を入れなければなりませんが、先ずは残された宿題を済ませなければなりませんね。溶接作業場の衛生管理対策として局所排気装置の設置が 2月初、107.16kW相当の太陽光パネルを増設し発電を開始するのが 6月の予定です。完成の暁にはブログでもご報告させて頂こうと思いますので、お楽しみに。

今年も宜しくお願い致します。

※一部の表現を変更しました。

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時代遅れですがなにか?① https://www.sgk-p.co.jp/blog/7971/