社長ブログ

ポストコロナをどう生きる⑧

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。カラッと晴れた冬の朝は冷え込みます。ご存知の『放射冷却』現象、地表の熱が逃げるのを遮る雲(≒水蒸気)がないからです。さて、もう10年以上前になるでしょうか、人気アイドルグループが “お手製の” ソーラーカーで、日本一周をする企画が有りましたね。その後 太陽光パネルの変換率は飛躍的に向上、1日60km程度の普段使いであれば、外部電源に頼らず走行可能な水準に達しているそうです。”発電所” を上に載せた『電動車』の方が送電ロスが少ないので、充電スタンド等のインフラ整備って もしかしたら急がない方が良いのかも知れません。

毎日 5人乗りの乗用車で通勤していると、無駄が多いと感じるのは事実です。ウィークデーは太陽光を蓄電して軽快に走る 2シーター、週末に家族や友人と遠出をする際には、スマホ感覚で大容量のモバイル・バッテリー内蔵の後部座席車両と連結。そんな方式のEVが乗用車サイズで実現されると、効率的かつ とても便利だなと思います。レンジ・エクステンダーは必ずしもバッテリーに限る必要は有りません。お客様の予算や地域のインフラ事情に合わせて、エンジン(発電機)や燃料電池を取り揃えても良いですし、乗車人数や積み込む荷物に合わせて後部座席車両をレンタル出来たら嬉しいですね。駐車など後進する際のアシスト機能は必須、牽引免許の規制緩和も必要となるでしょう。

自動車は日本の基幹産業。弊社の場合、自動車関連のお客様との直接的な取引は少ないですが、ロータリージョイントやスイベルジョイントをご使用頂いている設備で作られる多くの資材が、自動車の一部となって日の目を見ることになります。ブログの中で、ついつい失礼な物言いをさせて頂きましたこと、深くお詫び申し上げると共に、幼い頃にスーパーカー・ブームを経験し、アイルトン・セナの走りに熱狂した世代の一人として、日本の そして世界の自動車産業の更なる発展を、心よりお祈り申し上げます。

 

ポストコロナをどう生きる⑦

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。1月20日(水)にバイデン米大統領が就任。科学を重視し、地球温暖化防止を安全保障の要と位置付けるそうです。世界で排出量削減が求められる二酸化炭素、実は気候変動の真犯人ではありません。最も温室効果の高いガスは『水蒸気』。地球温暖化の約6割が その『水蒸気』よって もたらされます。大気中に『水蒸気』が増えると気温が上昇、更に水の蒸発量が増加して温暖化が加速、負の連鎖が止まらなくなる現象を『水蒸気フィードバック』と呼びます。その誘因となり得るのがCO2による温室効果(寄与度は21%程度)で、手遅れになる前に排出量を抑制しようという訳ですね。

ウイルス感染を切っ掛けに放出されたサイトカインが、新たなサイトカインの放出を呼ぶ『サイトカインストーム(=免疫の暴走)』って、なんだか『水蒸気フィードバック』によく似ています。新型コロナで重症化した患者の血液の中では、免疫細胞の働きを抑える役割を持つ『制御性(レギュラトリー)T細胞』の著しい減少が見られるそうですが、感染の結果として『制御性T細胞』が減少したとの見方がある一方で、加齢や基礎疾患により『制御性T細胞』が元々少なく、免疫系に歯止めを掛ける能力の低い患者が重症化したとの説も有力です。

『胸腺』と呼ばれる器官で新たに産生されるT細胞(ヘルパー・キラー・制御性等を含む)の量は、40代には新生児の1/100程度まで低下、高齢者で『自己免疫疾患(=免疫の暴走)』の頻度が高まるのは周知の事実で、このような現象を『免疫老化』と言います。ワクチン接種後の強い炎症反応も、免疫の衰えた高齢者にとってはリスク要因。新型コロナが “悪玉” であることに疑いの余地はありませんが、実は高齢化社会に潜む問題を顕在化したに過ぎないのかも知れません。年輪を重ねるに連れ、ブレーキを踏んだつもりが暴走を止められなくなるのは、どの世界に於いても共通の課題のようです。

 

ポストコロナをどう生きる⑥

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。数年前、”elecrified vehicle” という英語が現れました。電気自動車は “electric vehicle” ですから それとは別の概念で、最近は『電動車』と訳されることが多いです。この『電動車』とか『電動化』の定義というのが、日本と海外で異なるので誤解が生じます。要はHVを『電動車』に含むか含まないかなのですが、EVとの違いは “発電所” を内に持つか外に持つかだけなので、HVも『電動車』と呼んで差し支えないと個人的には思っています。”送電線” が短い分、HVの方がエネルギー効率が良いのは明白です。

言葉の定義と言えば、再び議論を呼びそうなのが『感染』です。PCR検査の導入以降、陽性=『感染』としてしまった為、ワクチン接種開始を前に大きな矛盾を抱えることとなりました。PCR増幅法は犯罪捜査のDNA鑑定にも使われる手法で、そこに どんな遺伝子が有るかを調べるのに適していますが、遺伝子の持ち主であるウイルスに感染性が有るかどうかまでは判定してくれません。ウイルスを不活化する空気清浄機を設置しても、死骸に残った遺伝子を吸い込めばPCRは陽性反応。ワクチンを接種して多くの人が抗体を持った後も、喉に貼り付いた微量の遺伝子を検知して、”適格な”『感染』 判定を提供し続けることでしょう(特異度による “擬陽性” とは別の問題です)。 このままでは どんなに優秀なワクチンも、『感染』の連鎖を止められということになりかねません。

ワクチンの有効性を示す為には、PCR陽性=『感染』という定義に誤りが有ったことを、公式に認めなければなりません。国立感染症研究所は、「PCR陽性者の約 1割が感染性のウイルスを保有していない」という事実(=科学的エビデンス)を、既に把握している模様です。こうなると、せめて回復者に抗体検査によるダブルチェックくらいは行わないと、働く機会も奪われ過料まで課せられた “冤罪” 被害者が裁判を起こした時、国に勝ち目は無いような気がします。

ところで、『二酸化炭素悪玉説』が間違いであった場合、誰がどう責任を取ってくれるのでしょう?続きは次回。

※一部の表現を変更しました。

 

ポストコロナをどう生きる⑤

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。喉や鼻腔・上気道の粘膜から分泌され、ウイルスの体内侵入を防ぐ抗体を『IgA(粘膜免疫)』と言います。一方、注射型ワクチンによって誘導される抗体『IgG(全身免疫)』は、主に血液中に含まれることから呼吸器を感染から守るには有効でなく、これは1960年代からの常識なのだそうです(ワクチンの重症化抑制効果を、否定するものではありません)。その意味に於いては寧ろ、外出時の医療用マスク着用を義務化した、物理学者でもあるメルケル独首相の決断の方が合理的に感じます。

さて、スーパーコンピューターで解析しても、明日の天気予報すら当たらないのに、10~20年後の温暖化について誰もが信じて疑わないのは、何故なのでしょうか。日本の自動車産業が、環境面で最先端を歩んで来たのは前回お話しした通り。製造から使用・廃棄段階まで含めた二酸化炭素のトータル排出量で、日本の誇るHVの方が優れているとの見方も多いですから、先走る『脱エンジン』の議論に日本自動車工業会が怒るのも無理は有りません。

悲しいかな、自分有利にルールを変えるのが世界の常套手段。ポストコロナの食うか食われるか、国家存亡を賭けた基幹産業の争奪戦が、今まさに繰り広げられようとしているのであって、どちらが二酸化炭素の排出量が少ないかなど、もはや関係ないのです。実際、電動化に本腰の欧米自動車メーカー・異業種からの新規参入組・中国のスタートアップ他が、航続距離や充電時間といった弱点を克服し、ガソリン車を凌駕するような性能を兼ね備えたEVを続々と発表。『グリーン・リカバリー』政策により充電インフラが整備されれば、日本の自動車産業は世界の市場から つまみ出され兼ねない状況です。

我々も現実から目を逸らしてはなりません。続きは次回。

 

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