社長ブログ

社長、プールで泳ぐ②

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。今年は冷夏。暑い夏はやって来ないと信じていましたが、やっぱり来ました。連日の猛暑日に、私は早くも夏バテ気味です。十分な睡眠と、バランスの取れた食事。ビタミンB1やクエン酸、良質のたんぱく質を摂取すると、疲労回復に繋がるようですね。

さて、ニッチな成熟産業に於いて、新規開拓ほど難しい仕事は有りません。何度ご訪問しても色よい返事を下さらないのは、ライバル企業が がっちりとハートを掴んだ、長年の固定客の皆様。自然と営業マンの足が遠のく理由も、分からないではありません。今回お話しするのは、業績不振の続く2015年1月~3月の朝礼で、ちょっとした切っ掛けが 苦手克服に繋がった一例として、取り上げさせて頂いたエピソードです。説得力有りと感じて頂けたら、SNSの投稿に『いいね』下さい(笑)。

体力づくりの一環として、水泳を再開した頃、萩野選手・瀬戸選手の若い2人が、個人メドレーで大活躍。刺激を受けた私は、クロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライの4種目を、キッチリ泳げるようになりたいと、思っていました。克服すべき最大の難関は、背泳ぎ。鼻から水が入るのが嫌で、ほとんど練習したことがなかったんです。一般的には、鼻から少しずつ息を吐き続ければ、水は入らないと言うのですが、水中で肺の空気が無くなっていくって、恐怖ですよね。で、慌てて息継ぎをした途端、気管に水が入って、もうパニックです。生理学的に言って不可能というのが、私の今までの見解でした。

ところがです。技術の進歩ってのは凄いですね、或いは、大人ってのは狡いなとでも申しましょうか、ある画期的なアイテムを発見したんですよ。それは何か?『ノーズクリップ』、所謂、鼻栓ってやつですね、昔のシンクロ、今で言う、アーティスティック・スイミングで使っている。私が高校生の頃は、シリコーン製品なんて、一般には出回っていませんでしたけど、その時には、普通のスポーツ用品店でも市販されていて、これがね、凄い。効果抜群。壁から3メートルも行かないうちに、死にそうな顔で咳込んでいた私が、気分は既に、バサロ泳法でソウル五輪金メダルの、鈴木大地(長官)!!

精神的に余裕が出ると、今まで見えなかった世界が見えて来ます。壁を蹴ることを意識する余り、足元ばかりに目が行っていたことに気付いた私は、思い切って、視線を真正面に向けてみることに。すると、水面越しにプールの天井がクッキリと現れ、同時に、水中の深さ約1m辺りでしょうか、自分の体が仰向けのまま、スーッと前に滑って行くのが分かりました。目線を変えただけで、後頭部で受けていた無駄な抵抗が減って、同じ蹴る力でもより効率的に、体を前に運ぶことが出来るようになった訳です。

人生に於いても仕事に於いても、目線をどちらに向けるかって重要だと思いませんか?実際、俯いて下を向いていると、碌な事は起きません。私の場合、ちょっと道具に頼りましたけど、苦手克服の一つの切っ掛けになるのであれば、それはそれで良いんじゃないかと思います。仕事の方はというと、その後、2016年5月期を底に、売り上げは反転。先期まで、3期連続の増収を達成していますから、私の言葉も、従業員の皆さんに、少しは響いたのかも知れません。全国の『アンチ昭和』の、ジョイント・ユーザーの皆様。私が同行してお邪魔する際には、『うまい、うますぎる』で有名な、埼玉銘菓をお持ちしますので、次回の発注の際には、是非、相見積もりにだけでも、参加させて下さいね(笑)。