社長ブログ

社長、2022年をどう生きる⑦

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。北京オリンピックの裏側でウクライナ情勢がヒートアップ。脱石炭・脱原発を進めるドイツでは、ロシア産の天然ガスを巡りエネルギー危機が発生。エネルギー分野での安全保障の重要性を改めて痛感します。

天然ガスの輸入大国である日本は、米国政府の要請により その一部を欧州に融通する方針を固めたようですが、そこで大きな疑問が生じます。日本の輸入する天然ガスの多くはLNG、-162℃まで冷却し液化した天然ガスを、特殊な合金素材で造られた専用タンカー船で輸送します。陸揚げされたLNGは受入基地に保冷貯蔵して需要に応じて再ガス化、パイプライン等で消費地に供給されます。トレーラー型LNGローリーで、液体のまま陸上輸送する場合も有るようです。なお、弊社では取り扱いをしておりませんが、LNGを荷役する(アン)ローディングアームも超低温に対応する材料や構造を採用した特殊なものです。

-90℃~-60℃という低温で、ワクチンを保管するにも一苦労したのを思い出します。ドイツを始め、陸続きのロシアからパイプラインを通して天然ガスの供給を受ける欧州諸国に、LNGを受け入れる上で “質・量” 共に充分な輸送船や港湾施設・社会インフラが、果たして整っているのでしょうか?日米が協調して支援の “ポーズ” を示すのも良いですが、実際の危機対応として機能するかどうか、私には良く分かりません(苦笑)。