社長ブログ

社長、with コロナを生きる④

こんにちは。㈱昭和技研工業の岩井です。来年の夏は各地とも、『平年並み』の気候に落ち着くかも知れません。2021年は 10年に一回、気象データの統計期間の更新時期に当たり、2030年迄の  10年間は 1991~2020年の 30年間の平均値が比較の基準となり、10歳若返った『平年並み』の方から、私たちの感覚にグッと近づいて来る筈です。暑い夏になることは変わりないでしょうけどね(苦笑)。9月も近づき、台風が気になるシーズンになって来ました。2019年10月31日(木)の日経新聞一面記事によれば、全国の『工業団地 580ヵ所浸水の恐れ』、埼玉県に至っては工業団地のほとんど全てが、浸水想定区域内に在ると指摘されていました。弊社の在る伊奈北部工業団地は、荒川や利根川などの大きな河川からは随分と離れた場所に在りますが、本当に安全ではないのか? with コロナの今、水害のリスクについて もう一度確認をしておこうと思います。

弊社の浸水リスクに触れる前に。皆さんは、埼玉県鴻巣市の名物の『川幅うどん』をご存知でしょうか?市内を流れる荒川の川幅が、日本一広いことから発案されたご当地グルメです。大宮からJR高崎線下りに乗って 6つ目、鴻巣駅の少し南側を走る、県道 27号東松山鴻巣線、そこに架かる『御成橋』付近の川幅は 2,537m。そうは言っても、この川幅一杯の水が常時流れているという訳ではありません。堤防から堤防までの距離に余裕があり、普段は水田・麦畑や運動場として使われている河川敷が、いざという時には遊水池のような役割を果たす訳ですね。上流に在るゴルフ場を越えて、同じくJR高崎線の吹上駅の手前で通りを左に折れると、今度は広大なコスモス畑が川沿いに広がります。例年ですと、10月の中旬から 11月初めに掛け、ピンクや赤・白・黄、約 1,200万本のコスモスが楽しめるのですが、昨年は台風 19号の影響でこの一帯も水没、コスモスも全て倒れて、駄目になってしまったそうです。

吹上駅から更に上流に遡り、行田駅を越えた所に『久下橋』という橋が架かっています。徳川家康の命により、1629年に武蔵国小室藩初代藩主の伊奈忠次が、荒川を締め切ったのがこの熊谷市久下の付近。以前 社長ブログでも取り上げましたが、今の荒川の流れは人為的に入間川に付け替えたもので、元々の荒川の自然な流れは この辺りから現在の元荒川の川筋を通り、弊社の隣の綾瀬川に注いでいたんです。さて、ここからが本題。水は低いところ低いところへ流れます。伊奈町の『洪水ハザードマップ』によれば、万が一、万が一にも熊谷市久下の付近、河口から 69.6~74.0kmで荒川の土手が決壊すると、その水は自然の摂理に従って、元荒川・綾瀬川へと流れ込み、約 12時間後に伊奈町に到達。最悪の場合、伊奈北部工業団地は 1.0~2.0m浸水すると想定されています。こうなると、土嚢を積む程度の自助努力では、如何ともし難いでしょう。”熊谷市久下”、この地名については、伊奈町に本社の在る私たちには、覚えておく価値がありそうです。

伊奈町の『洪水ハザードマップ』は同時に、弊社から20km以上も離れた熊谷市久下付近で荒川の堤防が決壊(≠氾濫・溢水)しない限り、弊社に洪水の被害が及ぶことはないことを示しています。仮に他の個所で堤防決壊・氾濫・溢水が起こったとしても、『大宮台地』と呼ばれる高台が水の流れの行く手を阻んでくれるので、伊奈町には何の影響も及ばないんです。殆ど有り得ない被害想定を過度に心配する必要はなく、2019年の台風 19号の際、鴻巣から吹上付近の広い川幅が遊水池として十分に機能してくれたことを加味すれば、少なくとも伊奈北部工業団地に関して言えば、水害に弱い工業団地には該当しないのではないかと考えています。

鴻巣市商工観光課の担当者様に電話確認したところ、新型コロナの影響でコスモスの種蒔きは行っておらず、10月のフェスティバルは今年も “お預け” とのことでした、残念(涙)。安全性および有効性の両面で理想的なワクチンが開発される保証のない中、適度な運動とバランスの取れた食事、充分な睡眠そして過度にストレスを溜めない事、健康的な生活習慣こそ最良の “ワクチン” です。自己免疫力を高め、2021年秋には満開のコスモスを楽しめると信じて、with コロナの時代を生き抜いて行こうと思います。

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社長、荒川を語る①~④ https://www.sgk-p.co.jp/blog/date/2019/07/

※分かり難い表現が有りましたので、修正しました。